埼玉県が実施する「令和8年度スマートCO2排出削減設備導入事業」は、省エネ設備や再生可能エネルギー設備の導入費用の一部を補助する制度です。
県内で事業を営む中小企業や個人事業主が対象で、空調やボイラーの入れ替え、太陽光発電の設置などに使える可能性があります。
現在は追加募集(二次・三次)の受付中です。
申請期間は2026年9月28日から10月23日までと、締切まで3週間ほどしかありません。
この記事では、対象者や補助額、EMSを同時に導入した場合の違いを整理します。
二次・三次募集の締切(10月23日)
今年度の募集は、段階を分けて行われています。
公式ページで確認できる日程は次のとおりです。
| 募集回 | 申請期間 | 状況 |
|---|---|---|
| 一次募集 | 8月18日〜9月14日 | 受付終了 |
| 二次募集 | 9月28日〜10月23日 | 受付中 |
| 三次募集(EMS対象) | 9月28日〜10月23日 | 受付中 |
一次募集はすでに終わっています。
今から申請を考えるなら、二次か三次が対象です。
注意したいのは、申請が電子申請システムでの受付になっている点です。
書類の準備に加えて、入力の時間も必要になります。
また、予算上限に達した場合の扱いは、公式情報では確認できません。
検討中の方は、早めに公式ページを開いて、最新の募集要領を確認しておくと安心です。
この制度は「交付決定の前に着手しない」という決まりがあります。
つまり、締切の直前に慌てて動き出すと、設備の発注時期とぶつかりかねません。
まずは導入したい設備の候補を絞り、見積もりを依頼するところから始めるのが現実的です。
なお、締切日までに書類が整っていなければ、今回の募集では申請できません。
次回以降の募集があるかどうかは、公式情報では確認できませんでした。
今年度の機会を逃したくない場合は、今のうちに準備を始めましょう。
対象となる事業者と事業所の条件
対象は、埼玉県内で事業活動を営む民間事業者です。
具体的には、法人と個人事業主が含まれます。
ただし、法人には条件があります。
中小企業基本法第2条第1項に当てはまる企業に限られます。
大企業は対象外となる点に注意が必要です。
さらに、設備を導入する事業所にも条件があります。
- 県内にある事業所であること
- 申請時点で1年以上営業していること
- 再生可能エネルギー設備の場合は、1か月以上の営業で足りること
つまり、開業したばかりの事業所は、省エネ設備の更新では対象にならない可能性があります。
再エネ設備の設置だけは、条件が少し緩やかです。
個人事業主の方も、事業用の設備であれば対象になり得ます。
ご自身の事業所が条件に合うかは、募集要領で確認してください。
業種については、公式ページの範囲では特に限定が見当たりません。
飲食店、工場、小売店、事務所など、県内に事業所を持つ事業者が検討できる制度です。
賃貸の店舗や事務所で設備を入れ替えたい場合は、建物の所有者の同意が必要になることがあります。
この点の扱いは、公式情報では確認できませんでした。
事前に窓口へ尋ねておくと、後から慌てずに済みます。
補助の対象になる設備の種類
この制度では、設備が3つのタイプに分かれています。
公式ページの区分は次のとおりです。
- タイプ1:高効率な省エネルギー設備への更新(空調やボイラーなど)
- タイプ2:再生可能エネルギー利用設備の導入(太陽光発電やバイオマス発電など)
- タイプ3:CO2排出量の少ない燃料等を使用した設備への更新等
古くなった空調を新しい高効率機種に替えたい、というケースはタイプ1にあたります。
屋根に太陽光パネルを載せたい場合は、タイプ2が候補です。
燃料を切り替える設備更新は、タイプ3になります。
これらとは別に、EMS(エネルギー管理システム)という区分もあります。
次の章で詳しく見ていきます。
具体的にどの機器が対象になるかは、募集要領に細かい定めがあります。
購入を決める前に、必ず確認しましょう。
どのタイプも、目的は「事業所から出るCO2を減らすこと」です。
単に新品へ買い替えるだけではなく、更新によって排出量がどれだけ減るかが問われます。
たとえば、長年使った業務用の空調を高効率機種にすれば、電気の使用量が減り、結果としてCO2も減ります。
光熱費の見直しにもつながるため、設備更新を考えていた方には検討しやすい制度といえます。

設備タイプ別の補助額(表)
補助率と上限額は、タイプによって異なります。
公式ページに記載された内容をまとめます。
| 区分 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| タイプ1(高効率省エネ設備) | 1/3以内 | 300万円 |
| タイプ2(再エネ利用設備) | 1/3以内 | 500万円 |
| タイプ3(低CO2燃料等) | 1/3以内 | 300万円 |
| EMSと同時に導入 | 1/2以内 | 1,000万円 |
「1/3以内」とは、対象経費の3分の1が上限という意味です。
たとえば対象経費が900万円なら、補助の目安は最大300万円です。
ただし、実際の補助額は審査や交付決定で決まります。
表の金額がそのまま受け取れるわけではありません。
考え方の例を挙げます。
タイプ1で対象経費が600万円かかる場合、1/3なら200万円が上限の目安です。
上限の300万円には届きません。
一方、対象経費が1,200万円ならどうでしょう。
1/3では400万円ですが、タイプ1の上限は300万円です。
この場合、補助額は300万円までとなります。
このように、補助率と上限額の両方を見て、自社の場合の目安を計算する必要があります。
対象になる経費の範囲は募集要領で確認してください。
下限もあります。
補助対象経費が30万円以上であることが条件です。
小さな設備1台だけでは、この基準に届かない場合があります。
EMS同時導入で上限が変わる仕組み
EMSとは、設備のエネルギー利用を測って表示するだけでなく、監視や制御まで行うシステムです。
公式ページでは、スマートなエネルギー活用を図る仕組みと説明されています。
設備更新にEMSを組み合わせると、補助率は1/2以内、上限額は1,000万円に引き上げられます。
通常の1/3以内、最大300〜500万円と比べると、条件が大きく変わります。
EMSを使う場合は、追加の条件があります。
- 省エネ診断を受けること、または設備更新計画書を提出すること
- 三次募集(EMS対象)の募集要領に沿って申請すること
つまり、EMSの導入には事前の準備が欠かせません。
診断の受診には日数がかかる可能性があるため、10月23日の締切から逆算して動く必要があります。
診断の具体的な手順や費用は、公式情報では確認できませんでした。
県の担当窓口に問い合わせるのが確実です。
申請前に押さえたい主な要件
補助を受けるには、いくつかの条件を満たす必要があります。
公式ページに記載された主なものを挙げます。
- 年間のCO2削減量が3トン以上であること
- 交付決定の前に、設備の購入や工事に着手しないこと
- 実績報告の際に、「埼玉県環境SDGs取組宣言企業制度」の宣言書を提出すること
特に気をつけたいのは、交付決定前の着手は認められません。
先に発注や契約を進めてしまうと、補助の対象外になるおそれがあります。
見積もりの取得までは進めてよいのか、といった細かな判断は、募集要領で確認してください。
CO2削減量の計算方法も、募集要領や様式に定めがあります。
販売店や施工業者に相談すると、試算してもらえる場合があります。
申請の準備と確認先
申請は電子申請システムで行います。
準備の流れは、次のように整理できます。
- 公式ページで二次・三次の募集要領を読む
- 導入したい設備が、どのタイプに当たるか確認する
- 販売店や施工業者から見積もりを取る
- CO2削減量が年間3トン以上になるか確かめる
- EMSを使う場合は、省エネ診断などの準備を進める
- 電子申請システムから期限内に申請する
申請から交付決定までの期間は、公式情報では確認できませんでした。
そのため、設備の導入時期には余裕を持たせることをおすすめします。
審査があるため、申請すれば必ず通るものではありません。
要件を満たしていても、結果は審査次第です。
公式情報と問い合わせ先
制度の内容は、年度の途中で変わることがあります。
申請の前に、必ず最新の公式情報を確認してください。
公式ページには、交付要綱、二次募集要領、EMS三次募集要領、Q&Aが掲載されています。
どれも申請に関わる大切な資料です。
不明点がある場合の問い合わせ先は、埼玉県環境部温暖化対策課です。
電話番号は048-830-3021と案内されています。
なお、埼玉県には、企業等を対象とした別の省エネ・再エネ設備の補助制度もあります。
今回の制度とは別物ですので、対象や条件を混同しないようにしてください。
締切は10月23日です。
自社の設備更新の計画と照らし合わせて、まずは募集要領を開いてみてはいかがでしょうか。


