展示会出展の費用負担を軽くする制度
新しい取引先を探すとき、展示会や見本市への出展は有効な手段です。
ただし出展料や設営費、資料作成費など、費用がまとまって発生します。
小田原市には、こうした費用の一部を補助する「中小企業等販路開拓事業補助金」があります。
小田原市内に事業所を持つ中小企業者・個人事業者が対象です。
国内外の展示会・見本市への出展費用を、市が一部負担してくれる仕組みです。
市内の事業者が販路の開拓・拡大を目指して出展する場合に、経費の一部を助成する制度として設けられています。
対象となる展示会・見本市は、国内だけでなく海外開催、オンライン開催も含まれる点が特徴です。
対象となる事業者の条件
対象となるのは、小田原市内に事業所を有する事業者です。
具体的には、中小企業基本法第2条に定める中小企業者、または個人事業者が該当します。
法人の場合は、1年以上継続して同一業種を営んでいることが条件です。
個人事業者についても、一定の事業実績が前提になります。
業種を問わず利用できる制度なので、小田原市内で事業を営む幅広い事業者が対象になり得ます。
製造業、卸売業、サービス業など、業種による限定は公式情報に見当たりません。
新商品の売り込みや取引先の開拓を考えている事業者であれば、幅広く検討対象になる制度といえます。
自社が要件を満たすか不明な場合は、申請前に窓口へ確認するのが確実です。
補助対象になる経費
補助の対象になるのは、展示会・見本市への出展に直接かかる経費です。
公式ページでは、次の5項目が挙げられています。
- 出展小間料・参加登録料
- 会場設営費
- 運搬費
- 資料・コンテンツ作成費
- 通訳・翻訳費
いずれも消費税相当額は補助対象から除かれます。
出展そのものにかかる実費を幅広くカバーしている点が特徴です。
パンフレットや展示物の輸送費、現地での通訳手配なども含まれるため、海外出展を検討する事業者にとって使いやすい設計になっています。
一方で、出展にかかる経費すべてが対象になるわけではありません。
対象経費に含まれるかどうか判断に迷う支出があれば、申請前に産業政策課へ確認しておくと、後から経費が認められないといった事態を避けられます。
開催区分ごとの補助額
補助率は、補助対象経費の2分の1です(千円未満は切り捨て)。
上限額は、展示会・見本市の開催区分によって異なります。
海外で開催される場合が最も高く、国内・オンラインになるほど低くなる仕組みです。
| 開催区分 | 補助上限額 |
|---|---|
| 海外開催 | 30万円 |
| 県外開催 | 20万円 |
| 県内開催・オンライン開催 | 10万円 |
同じ経費でも、どこで開催される展示会に出展するかで上限額が変わります。
出展を検討している展示会がどの区分にあたるか、事前に整理しておくとよいでしょう。
なお補助率・上限額とも、公式情報に明記されている内容以外は確認できません。
経費の按分方法や細かい算定基準については、公募要領や窓口で確認してください。
申請の流れと事前申請の期限
この制度で特に注意したいのが、申請のタイミングです。
事前申請は、対象となる展示会・見本市の開催日の14日前までに行う必要があります。
交付決定を受けてから出展する、という順番になるため、出展を決めたら早めに動くことが重要です。
事業完了後は、実績報告の提出も必要になります。
提出期限は、事業完了後1か月以内、または交付決定を受けた年度の3月31日のいずれか早い日とされています。
年度末に近い時期の出展を予定している場合は、報告期限が前倒しになる点に注意してください。
なお申請は、1年度につき1回までという制限があります。
複数の展示会への出展を検討している場合は、どの展示会に申請を充てるか、年度内で計画的に選ぶ必要があります。
出展が終わってからではなく、出展を検討し始めた段階で申請準備に入るくらいの余裕を持つと安心です。
事前申請の際には、いくつかの書類をそろえる必要があります。
公式ページによると、主に次のような書類が求められます。
- 補助金交付申請書(様式第8号)
- 登記事項証明書、または個人事業者の場合は住民票
- 事業計画書(展示会等の開催概要が分かる資料を添付)
- 収支予算書(様式第9号)
- 完納証明書
- 法人の場合は役員名簿
日本語以外の書類を添付する場合は、翻訳文も必要になります。
事業完了後の実績報告では、領収書の写しを添えた実績報告書、活動内容が分かる写真を添付した事業結果報告書、収支決算書などを提出します。
書類の様式は公式ページからダウンロードできるので、事前に内容を確認しておくと準備がスムーズです。
不明な点があれば、経済部産業政策課 商業・ものづくり振興係(0465-33-1511)に直接問い合わせるのが確実です。

交付から振込までの流れ
申請から補助金を受け取るまでには、いくつかの段階があります。
まず展示会・見本市の開催14日前までに事前申請を行い、市の審査を経て交付決定を受けます。
交付決定のあと、実際の出展に臨む流れです。
出展当日の運営や来場者対応は、各事業者自身が行います。
出展が終わったら、事業完了後1か月以内、または交付決定を受けた年度の3月31日のいずれか早い日までに事後報告を提出してください。
事後報告の内容が確認され、補助金額が確定した段階で請求書を提出すると、指定口座へ振り込まれます。
事前申請から振込まで複数の段階を踏むため、出展スケジュールに合わせて余裕をもった準備が欠かせません。
対象外となるケースに注意
この補助金には、対象外とされる条件もあります。
国や地方公共団体から、同様の趣旨の補助金をすでに受けている場合は対象になりません。
また、一般社団法人箱根物産連盟に所属する事業者が、東京インターナショナルギフトショーへ出展する場合も対象外です。
自社の出展計画がこうしたケースに当てはまらないか、申請前に産業政策課へ確認しておくと安心です。
申請前に必ず確認したいこと
小田原市の予算には限りがあり、上限に達した時点で受付を終了するとされています。
そのため、申請を検討している時点で、実際に受付中かどうかの確認が欠かせません。
年度ごとの受付開始日・終了日について、公式ページに明確な記載は確認できませんでした。
詳しい受付状況については、小田原市産業政策課(0465-33-1511)または公式ページで確認してください。
申請書類の様式や記載方法についても、最新版が公式ページに掲載されています。
出展計画を立てる段階で一度目を通しておくと、申請直前に慌てずに済みます。
問い合わせ先は、小田原市経済部産業政策課 商業・ものづくり振興係です。
電話番号は0465-33-1511となっています。
出展を決めた展示会が補助対象になるか、事前申請の期限に間に合うかなど、疑問点はできるだけ早い段階で相談しておくことをおすすめします。
この制度が向いている事業者
小田原市内で事業を営み、これから販路を広げたいと考えている事業者に向いた制度です。
特に、海外展示会への出展を検討している事業者は、補助上限額が最も高くなるため活用しやすいでしょう。
県内での展示会やオンライン展示会への出展でも、経費の一部が補助される点はメリットです。
自社の商品・サービスを新しい市場に届けたいと考えている中小企業者・個人事業者は、検討する価値があります。
初めて展示会に出展する事業者にとっても、費用面のハードルを下げてくれる制度です。
出展にかかる経費をあらかじめ試算し、補助対象経費に当てはまる項目を整理しておくと、申請書類の作成がスムーズになります。
申請にあたっては、必ず最新の公募要領・様式を公式ページで確認したうえで進めてください。
詳細情報は小田原市公式ページで確認できます。


