江戸川区には、ITツールや機械の導入費用を支える「DX導入助成事業」があります。
区内に本店や主たる事務所を置く中小企業が対象です。
補助率は3分の2、上限は200万円です。
SDGsに役立つ取り組みなら、補助率が5分の4に上がります。
注意したいのは、申請の前提条件です。
区の「伴走支援」を1回以上受けていないと、申請できません。
2026年10月2日時点で、第2回の募集は終了しています。
第3回は「令和8年10月中旬〜11月中旬」の予定ですが、変更や中止の可能性があります。
この記事では、準備の進め方まで整理します。
制度の概要と対象となる取り組み
DX導入助成事業は、江戸川区が実施する助成制度です。
DXとは、デジタル技術で仕事のやり方や商売の形を変えることを指します。
公式ページでは、対象を次のように示しています。
- データとデジタル技術を使った生産性向上の取り組み
- サービスやビジネスモデル、業務、組織などの改革
- 競争力の確立につながる取り組み
- AI、IoT、5G、AR・VRなどを含む複数機械のネットワーク接続
たとえば、受注管理をクラウドに移す、機械同士をつないで稼働状況を見える化する、といった取り組みが想定されます。
ただし、個別の取り組みが対象になるかは、公式の募集要項で確認が必要です。
助成の対象期間は、令和8年4月1日から令和9年3月12日までです。
この期間内に発注と支払いを終える事業が対象になります。
最初に確認したい申請の前提条件「伴走支援」
この制度でいちばん見落としやすいのが、伴走支援の要件です。
申請時点で「江戸川区中小企業DX促進・伴走支援事業(DX応援隊)」の伴走支援を1回以上受けている必要があります。
公式ページには、セミナーや発表会への参加は回数に数えないとあります。
つまり、話を聞いただけでは要件を満たしません。
伴走支援では、アドバイザーが事業所を訪問します。
課題に合わせたDX導入の計画づくりから、導入後のフォローまで寄り添う内容です。
相談やアドバイス、セミナーは無料と案内されています。
申込みは、伴走支援事業のサイトにある問合せフォームから行います。
具体的な支援回数の上限や、受けてから申請までの標準的な日数は、公式情報では確認できません。
余裕を持って動くのが安心です。
助成を受けられる事業者の条件
伴走支援のほかにも、対象者には条件があります。
公式ページに書かれた主な内容を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 区内に本店・主たる事務所がある中小企業 |
| 事業者の種類 | 個人事業者、会社、NPO法人、医療法人、組合など |
| 規模 | 業種ごとの資本金または従業員数の基準を満たすこと |
| 税金 | 前年度の法人住民税・事業税(個人は住民税・個人事業税)の滞納なし |
| 過去の助成 | これまでにこの助成を受けていないこと |
| 他の補助 | 国・東京都・江戸川区の他の補助を受けていないこと |
中小企業グループによる申請も可能です。
グループ構成企業の3分の2以上が要件に当てはまる場合が対象になります。
規模要件の細かい数字は業種で異なります。
自社が当てはまるか、募集要項で必ず確かめてください。
補助率・上限額と対象経費の目安
補助の基本は、対象経費の3分の2で、上限は200万円です。
SDGsの達成に役立つ取り組みなら、補助率が5分の4になります。
仮に300万円の対象経費がある場合、基本の補助率なら、単純計算で200万円が助成の目安です。
上限があるため、それ以上の経費は自己負担になります。
審査や予算の範囲があるため、満額が決まるわけではありません。
対象経費の区分は、次のとおりです。
- 機械装置費
- 委託費
- 外注費
- クラウド使用料など
- サービス利用料など
- 専門家依頼経費
- デジタル技術習得経費
- その他の経費
ソフトの月額料金や、社員の研修費も候補になりえます。
どこまで認められるかは、募集要項の「助成対象経費一覧」で確認しましょう。

第3回募集の見通しと注意したい点
公式ページの募集スケジュールは、次のように示されています。
| 区分 | 時期 |
|---|---|
| 第2回申請受付 | 令和8年7月1日〜9月4日(終了) |
| 第3回申請受付 | 令和8年10月中旬〜11月中旬(予定) |
| 第3回一次審査 | 11月中旬〜下旬(予定) |
| 第3回二次審査(プレゼン) | 12月中旬(予定) |
| 第3回採択決定 | 12月下旬(予定) |
あくまで予定です。
公式ページには「予算の範囲内で採択を行うため、以降の募集が行われない可能性がある」との趣旨の注記があります。
第2回の採択結果によっては、第3回が変更されたり、行われなかったりすることもありえます。
日付を決め打ちせず、公式ページで開始日を確認してください。
二次審査にはプレゼンテーションがあります。
事業計画を自分の言葉で説明できる準備も大切です。
申請方法と必要書類
申請方法は2通りです。
紙の書類を経営支援課相談係へ持参または郵送する方法と、電子申請です。
電子申請は令和8年度から始まりました。
利用にはGビズID(プライム)の取得が必要です。
GビズIDは、取得に日数がかかる場合があります。
電子申請を考えるなら、早めに手続きを始めたほうが安心です。
主な必要書類は、次のとおりです。
- 助成金交付申請書兼請求書(様式1)
- 事業所概要(別紙1)
- 事業計画書(別紙2)
- 事業概要のイメージが分かる書類(任意の形式)
- 前年度の納税証明書(法人住民税・事業税、個人は住民税・個人事業税)
- 個人事業者は、開業届または直近の確定申告書の写し(税務署の受付印が必要)
グループで申請する場合は、構成・役割の確認表や共同事業確認書、契約書なども求められます。
このほか区長が必要と認める書類が求められることもあります。
今からできる準備と申請までの流れ
第3回の開始に備えて、今のうちにできることがあります。
次の順序で進めると、慌てずに済みます。
- 伴走支援を申し込み、1回以上受ける
- 自社の課題と、導入したいツールや機械を整理する
- 見積書を取り、事業の規模感をつかむ
- 納税証明書など、必要書類の準備を始める
- 電子申請なら、GビズIDの取得を進める
- 公式ページで募集開始日と最新の募集要項を確認する
伴走支援は、申請の条件であると同時に、計画づくりの助けにもなります。
何を導入すべきか迷っている段階でも相談できます。
ここで注意したいのは、助成の対象期間です。
交付決定のタイミングや、発注・支払いの扱いは細かく定められています。
契約や発注の前に、必ず募集要項と窓口で確認してください。
申請前に知っておきたい注意点
助成金は、申請すれば必ず受けられる制度ではありません。
予算の範囲内で、審査を経て採択が決まります。
注意点を3つ挙げます。
- 先に契約や支払いを済ませると、対象外になる恐れがあります。時期の扱いは募集要項で確認してください。
- グループ申請では、代表企業が申請と受領をまとめて行います。グループ内のトラブルについて、区は責任を負わないと明記されています。
- 電子申請で確定申告書などを添付する場合は、税務署の受信通知も必要です。
また、交付が決まったあとの実績報告用の電子申請フォームは、個別に案内されると公式ページにあります。
報告までが手続きの一部だと考え、領収書や契約書などの書類は整理して保管しておくと安心です。
不明な点は、経営支援課相談係の窓口で相談できます。
向いている事業者と公式情報の確認先
この制度が向いているのは、次のような事業者です。
- 江戸川区内に拠点があり、業務のデジタル化を進めたい
- 何から手をつけるべきか、専門家に相談しながら決めたい
- 導入費用の一部を、助成でまかなえる可能性に期待している
反対に、すでに国・東京都・江戸川区の他の補助を受けている場合は、対象外になる可能性があります。
過去にこの助成の採択を受けた事業者も同様です。
申請前には、必ず最新の公式情報を確認してください。
募集の開始日や中止の有無は、公式ページで変わる可能性があります。
- 制度の詳細:江戸川区 DX導入助成事業 公式ページ
- 伴走支援の申込み:江戸川区中小企業DX促進・伴走支援事業(DX応援隊)
- 問い合わせ先:江戸川区産業経済部経営支援課相談係(電話03-5662-0525、受付は午前9時〜午後5時)


