外国人従業員の日本語教育に最大25万円|東京都の研修等支援助成金【令和9年1月まで】

全業種対応

東京都が実施する「中小企業の外国人従業員に対する研修等支援助成金」は、外国人従業員の日本語教育にかかった費用の一部を助成する制度です。

都内で外国人従業員を雇っている中小企業等が対象です。

日本語の授業の費用に加え、ビジネスマナー講座などの費用も対象になる可能性があります。

令和8年度の申請受付は、令和9年1月14日(木)までです。

この記事では、助成額、対象になる事業、申請の流れ、注意点を順に整理します。

制度の概要と対象となる事業者

この制度は、東京都(産業労働局)が運営しています。

外国人従業員が職場で働きやすくなるよう、企業が行う研修の費用を支える仕組みです。

対象となる事業者は、次のとおりです。

  • 都内の中小企業等
  • 対象の従業員を継続して直接雇用している事業者
  • 従業員の常時勤務する事業所が都内にある事業者

「中小企業等」の細かい定義は、公式ページの該当部分では確認できませんでした。

自社が当てはまるかどうかは、公式の募集要項で確認するか、窓口に問い合わせてください。

業種の制限は、公式ページでは確認できません。

飲食業、製造業、小売業など、幅広い事業者が検討できる制度です。

対象となる外国人従業員の条件

助成の対象となるのは、事業者に「継続して直接雇用」されている外国人従業員です。

人材派遣などで受け入れている方は、直接雇用ではないため注意が必要です。

一般コースでは、次の条件が示されています。

  • 日本語能力試験でおおむねN2レベル以下であること
  • 就労が認められる在留資格を持っていること
  • 常時勤務する事業所が都内にあること

N2は、日常的な場面の日本語に加え、幅広い場面の日本語をある程度理解できるレベルとされています。

N2以下ということは、N3やN4など、日本語に不安が残る段階の方が中心です。

採用面接のときに試験の結果を確認していない場合もあるでしょう。

その場合は、本人の自己申告だけで判断せず、どのように確認するかを事前に整理しておくと安心です。

コース別の助成額と助成率

助成額は、コースと研修時間によって変わります。

公式ページに載っている内容を表にまとめました。

コース プラン 助成率 限度額
一般 標準(50時間以上) 1/2 25万円
一般 短時間(30時間以上) 1/2 15万円
ウクライナ避難民採用企業 標準(50時間以上) 10/10 50万円
ウクライナ避難民採用企業 短時間(30時間以上) 10/10 30万円

助成率が1/2とは、かかった費用の半分が助成の対象になるという意味です。

たとえば対象経費が40万円なら、助成の目安は20万円です。

ただし限度額があるため、標準プランなら上限は25万円になります。

経費が60万円かかっても、助成額は25万円までです。

残りは自己負担になります。

審査や要件もあるため、金額はあくまで上限の目安として考えてください。

ウクライナ避難民採用企業コースは、助成率が10/10です。

対象経費が限度額の範囲内であれば、全額が助成の対象になります。

一般コースとの併給は、経費を明確に区別できる場合に限り可能と案内されています。

助成の対象となる事業と必須の組み合わせ

助成の対象になる事業は、公式ページでは次の4つです。

  1. 日本語教員による日本語教育
  2. 日本語教材の作成
  3. ビジネスマナー講座
  4. 異文化理解講座

ここで注意したいのが、組み合わせのルールです。

ビジネスマナー講座と異文化理解講座は、単独では実施できません。

日本語教育か教材作成と組み合わせて行う必要があります。

つまり、日本語の授業だけを受けさせる形では、制度の趣旨に沿わない可能性があります。

「日本語教育に、ビジネスマナーまたは異文化理解の講座を加える」という設計が基本になります。

また、日本語教員には要件があります。

出入国在留管理庁の「日本語教育機関の告示基準」に定められた「教員」の要件を満たす必要があります。

外部の講師や研修会社に依頼するときは、講師がこの要件を満たしているか、事前に確認してください。

外国人従業員が日本語研修を受けるイメージ

日本語教育に組み合わせる講座の選び方

組み合わせる講座は、職場の悩みに合わせて選ぶと効果を実感しやすくなります。

ビジネスマナー講座が向いているのは、次のような場合です。

  • 電話や接客での言葉づかいに不安がある
  • 報告、連絡、相談の習慣を身につけてほしい
  • 遅刻や欠勤の連絡のルールを共有したい

異文化理解講座が向いているのは、次のような場合です。

  • 日本人の従業員との間で誤解が起きやすい
  • 仕事の進め方や時間の感覚に違いを感じる
  • 国籍の異なる従業員が複数いる

どちらが良いかは、現場の困りごとで決まります。

迷うときは、現場のリーダーや本人から、どの場面で困っているかを聞いてみてください。

講座の内容と困りごとが合っていれば、研修の満足度も上がりやすくなります。

なお、講座の具体的な内容や、時間の配分のルールは、公式ページでは詳しく確認できませんでした。

計画書に書く内容は、必ず公式の募集要項で確認してください。

助成の対象となる経費と注意したい点

助成の対象になる経費は、公式ページに次の6種類が挙げられています。

  • 報償費(講師への謝礼など)
  • 消耗品費
  • 旅費
  • 印刷製本費
  • 委託料
  • 使用料及び賃借料(会場費など)

消費税は助成の対象に含まれます。

そのため、申請書類は税込みの金額で作成します。

一方で、助成の対象にならない経費については、公式ページの該当部分では確認できませんでした。

対象かどうか迷う支出は、購入や契約の前に、窓口へ確認しておくと安心です。

もう一つ大切なのが、時期のルールです。

助成の対象になる期間は、交付決定日から令和9年3月31日までです。

交付決定の前に始めた研修や、前に支払った費用は、対象にならない可能性があります。

交付申請から交付決定までは、1か月程度かかると案内されています。

研修を始めたい日から逆算して、余裕を持って申請してください。

申請の流れとスケジュールの目安

申請の流れを整理します。

  1. 研修の内容、講師、時間、費用を計画する
  2. 交付申請書などの書類をそろえて申請する
  3. 交付決定の通知を受け取る
  4. 研修を実施し、費用を支払う
  5. 実績報告書を提出する

申請方法は、郵送または電子申請(Jグランツ)です。

郵送の宛先は、東京都庁第一本庁舎の21階北側と案内されています。

交付申請の主な書類は、交付申請書、経費総括表、計画書、誓約書などです。

実績報告では、実績報告書、経費内訳書、実績書、日本語教員の略歴書などが必要です。

実績報告の期限にも注意してください。

2月28日以前に支払った分は、支払いから30日以内に提出します。

3月1日以降に支払った分は、4月1日までです。

募集期間は令和9年1月14日までですが、研修の終了は令和9年3月31日までに収める必要があります。

例えば12月に申請すると、交付決定まで1か月程度かかるため、実際に使える期間は短くなります。

早めの準備が現実的です。

なお、公式ページには予算到達による早期終了の記載はありません。

ただし、状況が変わる場合もあるため、申請前に最新の情報を確認してください。

どんな事業者に向いている制度か

この制度は、次のような事業者に向いていると考えられます。

  • 外国人従業員が増え、現場の言葉の壁に悩んでいる
  • 研修を外部の講師に任せたいが、費用が気になる
  • 長く働いてもらうために、教育体制を整えたい

逆に、従業員が日本語にすでに十分慣れている場合は、一般コースの対象外になる可能性があります。

N2レベル以下という条件があるためです。

制度は、申請すれば必ず受けられるものではありません。

要件の確認や書類の準備が必要になります。

まずは、自社の従業員が条件に当てはまるかを確認するところから始めてください。

問い合わせ先は、東京都の担当窓口です。

電話番号は03-5320-4628、受付は平日の9時から12時、13時から17時と案内されています。

申請前には、必ず最新の公式情報と募集要項を確認してください。

内容が変更されている場合は、公式の案内が優先されます。

公式情報は、東京都 中小企業の外国人従業員に対する研修等支援助成金(公式ページ)から確認できます。

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