中野区の経営力強化支援事業補助金とは?最大20万円、販路開拓・IT・DX・生成AI活用に使える支援メニュー

全業種対応

中野区の「令和8年度経営力強化支援事業補助金」は、区内の中小企業者・個人事業主が経営力を高める取り組みを行うとき、費用の一部を補助する制度です。

展示会への出展、ホームページ制作、店舗のバリアフリー化、生成AIの活用などが対象です。

補助額は、すべてのメニューを合わせて最大20万円です。

補助率は、多くのメニューで2分の1とされています。

審査や予算の上限があるため、申請すれば必ず受けられる制度ではありません。

この記事では、公式の応募要項をもとに内容を整理します。

制度の概要と対象となる事業者

実施主体は中野区(産業振興課 中小企業支援係)です。

対象は、中小企業基本法に定める中小企業者です。

法人と個人事業主の両方が申請できます。

区分 主な要件
法人 主たる事業所または本店が中野区内にあること。法人都民税を滞納していないこと
個人事業主 主たる事業所が中野区内にあること。特別区民税・都民税を滞納していないこと

次の事業者は対象外とされています。

  • 性風俗関連特殊営業を営む事業者
  • 暴力団関係者
  • 中小企業基本法の中小企業者に当たらない事業者(NPO、一般社団法人、医療法人など)

提出資料で区内の事業所と確認できないときは、追加資料を求められる場合があります。

自社が対象に当たるか迷うときは、区の窓口に相談すると安心です。

支援メニュー一覧と補助の上限

公式の応募要項では、補助メニューが6つに分かれています。

メニュー 主な内容
①販路開拓支援 ビジネスフェア出展にかかる経費(出展料、運搬費、設営費など)
②多様性への対応支援 多言語化、食の多様性の認証取得、店舗のバリアフリー対応
③子育て環境施設整備支援 子育て世帯の利用を想定した店舗の整備
④創業期の広報力強化支援 ホームページ制作、チラシ、広告掲載、ロゴ作成など(創業5年未満の方が対象)
⑤IT・DX対応支援(専門家派遣) 東京都中小企業振興公社の専門家派遣の利用料
⑥IT・DX対応支援(生成AI) 生成AIの使用・導入に関する相談や研修などの経費

上限額は、①〜⑥の合計で20万円です。

補助率は、①〜④と⑥が2分の1、⑤は派遣1回につき1万円とされています。

たとえば、補助対象経費が10万円なら、補助の目安は5万円です。

複数のメニューを組み合わせても、合計は20万円までです。

販路開拓と多様性対応で対象になる経費

販路開拓支援は、新規顧客の獲得や認知度アップのため、ビジネスフェアなどに出展する場合のメニューです。

対象となる出展の条件は、次のとおりです。

  • 令和8年度、または令和7年度から8年度にまたがって開催されること
  • 国内で行われる展示会や見本市であること
  • 国・自治体・公益法人などが主催または後援していること

出展料や小間料、備品の使用料などが対象です。

オンライン開催や海外の展示会は対象外です。

出展サポート料、チラシ作成費、自分で運ぶ際のガソリン代なども対象外とされています。

多様性への対応支援は、次の3種類です。

  • 多言語化対応(資料やホームページ、メニューなどの翻訳・制作委託)
  • 食の多様性の認証取得(ハラール、ヴィーガンなどの審査・認証料)
  • 店舗のバリアフリー化(和式トイレの洋式化、スロープ、手すり、自動ドアへの改修など)

多言語化は、2か国語以上で全面的に表記されたものが対象です。

一部だけの併記は対象外とされています。

従業員専用の設備は対象外で、公式は「中野区人材確保総合支援事業補助金」の活用を案内しています。

中野区の店舗で多言語メニューやバリアフリー設備を整える事業者のイメージ

子育て環境整備と創業期の広報で対象になる経費

子育て環境施設整備支援は、子育て世帯が使いやすい店舗づくりを支えるメニューです。

対象経費の例は、次のとおりです。

  • 子ども用トイレの設置・改修
  • おむつ替えスペース、授乳スペース、キッズスペースの設置・改修
  • ベビーベッド、ベビーサークル、子ども用の机や椅子の購入

絵本やおもちゃなど、店外へ持ち出しやすいものは対象外です。

電気ケトルのような汎用的な家電も対象外とされています。

創業期の広報力強化支援は、申請時に創業5年未満の方が対象です。

次の経費が挙げられています。

  • ホームページやランディングページの新規開設・改修
  • パンフレット、チラシ、DMの印刷・デザイン、動画の新規制作
  • 新聞・雑誌・インターネットなどの広告掲載
  • 販促品(単価は税込200円まで)、パッケージやロゴのデザイン
  • 広報に関するコンサルティング

パソコンなどの設備購入、ドメイン・サーバーの維持費、名刺の作成費は対象外です。

申請には、開業届の写しが必須とされています。

IT・DXと生成AI活用の使い方

IT・DX対応支援は、2つに分かれます。

1つ目は、専門家派遣です。

東京都中小企業振興公社の専門家派遣事業でIT・DXをテーマに相談したとき、1回につき1万円が補助されます。

同一年度内に最大8回までです。

民間のコンサルティング会社への委託費は対象外です。

2つ目は、生成AIの使用・導入です。

業務効率化を目的とした、次の経費が対象です。

  • 生成AIの使用料(補助対象期間内に支払い、利用したものに限る)
  • 導入に関する専門家のコンサルティング費
  • 活用方法を学ぶ研修の受講料

生成AIが搭載されたパソコンの購入費、業務効率化が目的でない使用料は対象外です。

申請は各事業者1回までで、交付決定を受けた年度の翌年度は同じメニューで申請できません。

申請から入金までの流れ

申請はLoGoフォーム(電子申請)で行います。

必要書類は、応募要項の別表1にまとめられています。

基本の流れは、次のとおりです。

  1. 区のホームページで応募要項と様式を確認する
  2. 申請書、事業実施内容説明書、見積書、経費別明細書などを提出する
  3. 審査を受け、交付決定通知書を受け取る(1〜2週間程度とされています)
  4. 事業を実施し、支払いを済ませる
  5. 実績報告書を提出する
  6. 補助金額の確定後、請求する
  7. 請求から1か月半〜2か月程度で振り込まれる

ポイントは、交付決定前に支払った経費は対象外という点です。

先に購入や契約をしないよう、順番に注意してください。

ただし、販路開拓と公社の専門家派遣は、申請と支払いの順番が前後しても問題ないとされています。

法人は履歴事項全部証明書や法人都民税の納税証明書が、個人事業主は確定申告関係の書類や住民税の納税証明書が必要です。

証明書は取得に時間がかかるため、早めに準備しましょう。

実績報告までのスケジュールと注意点

主な期限は、次の表のとおりです。

項目 期限・期間
申請期間 令和8年4月1日〜令和9年1月31日
補助対象期間 令和8年4月1日〜令和9年3月31日
支払い・事業の完了 令和9年3月31日まで
実績報告 事業実施後〜令和9年4月8日まで

申請期間内でも、補助金の申請額の合計が予算の上限に達した時点で受付は終了します。

年度後半になるほど、枠が残っているかの確認が大切です。

そのほか、次の点にも注意してください。

  • 同じメニューの申請は、年度内に1回限りです
  • 国や都などから別の補助金を受ける場合、その交付決定額は補助対象経費から差し引かれます
  • 申請内容を変更するときは変更申請が必要で、増額を伴う変更は認められません

令和8年5月31日までに開催された展示会への事後申請の特例は、すでに期限を過ぎています。

どんな事業者に向いている制度か

この補助金は、数万円〜十数万円規模の取り組みを後押しする小回りの利く制度です。

次のような事業者は、検討する価値があります。

  • 区内で飲食店や小売店を営み、外国人のお客様に向けた多言語メニューを用意したい方
  • 店舗の段差解消や引き戸への改修を考えている方
  • 創業5年未満で、ホームページやチラシを作りたい方
  • 展示会への出展を計画している方
  • 生成AIの研修や有料プランを、業務効率化に取り入れたい方

なお、補助は経費の一部で、後払いです。

まず自己資金で支払い、実績報告のあとに入金される点を押さえておきましょう。

募集内容や様式は更新されることがあります。

申請前に、必ず最新の公式情報と応募要項をご確認ください。

公式の情報は、中野区公式ページ(令和8年度経営力強化支援事業補助金)で確認できます。

問い合わせ先は、中野区産業振興課 中小企業支援係(03-3228-8729)です。

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