東京都の「魅力ある職場づくり推進奨励金」とは?賃上げや働き方改革で最大264万円

全業種対応

東京都内で人手不足や離職に悩む中小企業を後押しする奨励金があります。

それが「手取り時間創出・魅力ある職場づくり推進奨励金」です。

賃金の引き上げや働き方の見直しに取り組む企業に対し、公益財団法人東京しごと財団が費用の一部を支給します。

都内で事業を営む中小企業等であれば、業種を問わず対象になり得ます。

人材の定着や採用力の強化を目指す事業者に関係する制度です。

奨励金が生まれた背景

近年、多くの中小企業が人材の確保と定着に苦戦しています。

賃上げの原資が乏しいことや、働き方の柔軟性で大手企業に見劣りすることが要因の一つです。

東京都はこうした状況を踏まえ、賃金引上げと職場環境の改善を同時に後押しする仕組みをつくりました。

名称にある「手取り時間創出」は、業務の効率化などで生まれた時間的な余裕を指します。

単なる賃上げ支援ではなく、働きやすさそのものを底上げする狙いがあります。

都内事業者の競争力強化にもつながる制度といえます。

背景には、都内の中小企業が抱える構造的な悩みがあります。

求人を出しても応募が集まらない、採用してもすぐ辞めてしまう。

こうした声は業種を問わず聞かれます。

賃金水準だけでなく、休みの取りやすさや制度の充実度も、働く人が職場を選ぶ基準になってきました。

東京都はこの流れを踏まえ、賃上げと働き方改革をセットで支援する方向に舵を切ったといえます。

企業側から見ても、複数の取り組みをまとめて後押ししてもらえる点は心強い仕組みです。

対象となる企業と取り組み内容

対象は、東京都内で事業を営む中小企業等です。

公式サイトでは「都内中小企業等」と案内されていますが、従業員規模などの詳細な要件は公式の募集要項で確認する必要があります。

公式情報では従業員数の具体的な上限は明記されていません。

申請前に必ず募集要項本体を確認してください。

支援の対象となる取り組みは幅広く、次のような項目が例として挙げられています。

  • 賃金引上げに関する制度
  • ライフステージに応じた支援制度
  • 社員のエンゲージメント向上策
  • リスキリングや資格取得の支援

公式サイトによると、全体で15項目程度のメニューが用意されており、企業はそのうち2つ以上を選んで実施することが求められます。

自社の課題に合わせて組み合わせを検討できる点が特徴です。

取組メニューの具体例

公式サイトには、実際に企業が選んだ取組の実例がいくつか紹介されています。

次のような制度が挙げられています。

  • 人材育成方針の策定とキャリア面談制度
  • 子育て支援を目的とした勤務制度
  • 賃上げに関する制度
  • 社外副業・兼業を認める制度
  • リスキリングや資格取得の支援制度
  • 従業員表彰制度

これらはあくまで実例の一部で、15項目のメニュー全体は公式サイトの募集要項で確認できます。

人材育成のように育成計画そのものを整える項目もあれば、副業容認のように働き方の自由度を広げる項目もあります。

自社の課題に近い項目を選び、複数を組み合わせて申請する形です。

どの組み合わせが自社に合うか、早めに社内で検討しておくと申請時に迷いにくくなります。

東京都内のオフィスで働き方改革に取り組む中小企業のイメージ

支給額の考え方

奨励金の額は、選んだ取り組みの区分ごとに上限が設定される仕組みです。

公式サイトでは、合計で最大264万円を支給すると案内されています。

区分ごとの具体的な上限額や補助率については、このページ単体では確認できませんでした。

申請を検討する際は、募集要項(申請の手引き)や支給要綱・支給要領で詳細を確認することをおすすめします。

予算や採択枠には限りがあるため、早めの情報収集が有利に働きます。

金額の仕組みを理解するうえで押さえておきたいのは、選んだ取り組みの内容によって支給額が変わりうるという点です。

合計264万円はあくまで上限であり、実際の支給額は取り組みの組み合わせや実施状況によって左右されると考えられます。

どの項目を選ぶかによって、自社にとって使いやすい制度かどうかも変わってきます。

人事担当者だけでなく、経営者自身が制度の全体像を把握しておくと判断がしやすくなります。

令和8年度の募集スケジュール

この奨励金は、令和8年度は年10回に分けて事前エントリーを受け付ける運用です。

各回とも予定社数は140社で、応募が上回った場合は抽選になると案内されています。

2026年9月23日時点で確認できた直近の日程は、次のとおりです。

エントリー回 事前エントリー受付期間
第5回 令和8年9月9日(水)~9月15日(火)
第6回 令和8年10月7日(水)~10月14日(水)
第7回 令和8年11月4日(水)~11月10日(火)
第8回 令和8年12月2日(水)~12月8日(火)

本日時点では第5回の受付はすでに終了しており、次にエントリーできるのは第6回(令和8年10月7日〜10月14日)です。

この後も第9回・第10回と令和9年2月まで募集が続く予定です。

日程は変更される場合があるため、申請前に必ず公式サイトで最新の募集スケジュールを確認してください。

申請の流れ(4つのステップ)

申請はまず事前エントリーから始まります。

公式サイトの案内をもとに整理すると、手続きはおおむね次の4段階で進みます。

ステップ 内容
1. 事前エントリー 各回の受付期間内にエントリーを行う
2. 企業情報の登録 必要書類をダウンロードし、企業情報を提出する
3. 支給申請(取組の報告) 選んだ取り組みを実施し、内容を報告する
4. 支給手続き 審査を経て、奨励金が振り込まれる

事前エントリーの結果は、受付終了後おおむね7営業日以内にメールで通知される仕組みです。

エントリーが認められても、それだけで支給が確定するわけではありません。

企業情報の登録、取り組みの実施、実施報告という段階を経て、初めて支給の対象になります。

必要書類とよくある注意点

必要な書類は、公式サイトの「申請書類のダウンロード」ページから入手できます。

具体的な様式や部数は募集要項(申請の手引き)で案内されているため、エントリー前に一度目を通しておくと手続きがスムーズです。

あわせて、支給要綱・支給要領にも金額や条件の根拠となる情報がまとまっています。

申請にあたっては、次の点に注意してください。

  • 事前エントリーは各回の期間内のみ受け付けられる
  • 予定社数を超えた場合は抽選になる可能性がある
  • 支給には取り組みの実施報告など複数のステップが必要
  • 途中で計画を変更・中止する場合も所定の手続きが必要

なお、この奨励金は審査や予算の枠があるため、申請すれば必ず支給されるものではありません。

制度の趣旨を理解したうえで、自社に合った取り組みを選ぶことが大切です。

スケジュールに余裕を持って準備を進めることが、手続きをスムーズに終える近道です。

まとめ:どんな企業に向くか

この奨励金は、賃上げや働き方の見直しに取り組みたいものの、費用面で二の足を踏んでいた都内中小企業に向いています。

人材の定着や採用力の強化を目指す事業者にとって、後押しになる制度です。

特に、採用競争が激しい業種や、若手・中堅層の離職に課題を感じている企業には検討の価値があります。

一方で、審査や予算の枠がある以上、エントリーすれば確実に支給される保証はありません。

まずは公式サイトで対象要件と直近のエントリー期間を確認し、募集要項に目を通すところから始めてみてください。

最新情報は、東京都「魅力ある職場づくり推進奨励金」公式ページで確認できます。

申請を検討する際は、必ず公式サイトの募集要項など最新情報をご確認ください。

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