新しい取引先を開拓したくても、展示会の出展費用がネックで一歩を踏み出せない。
そんな都内の中小企業は少なくありません。
出展料やブースの装飾費、パンフレットの制作費など、展示会にかかる費用は決して安くありません。
一度の出展で数十万円単位の費用がかかることも珍しくなく、二の足を踏んでしまう理由になります。
その一部を助成してくれる制度が、東京都にあります。
費用面のハードルが下がれば、これまで見送っていた展示会への出展も検討しやすくなります。
展示会に出るたびぶつかる、出展費用という壁
新規開拓のために展示会へ出たいと思っても、費用面で迷ってしまうことがあります。
とくにBtoBの展示会は出展料が高額になりやすく、初めての出展はハードルが上がりがちです。
そこで活用したいのが、公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する「展示会出展助成事業」です。
都内中小企業者等の販路拡大を後押しする目的で運用されています。
対象になる経費と助成の内容
対象となるのは、BtoBの展示会への出展にかかる経費です。
助成率は対象経費の2/3以内、上限額は150万円となっています。
- 出展料・小間料
- ブースの装飾・施工費
- パンフレットなどの制作費
- 展示会当日の運営に関わる費用
出展にかかる主要な費用が幅広くカバーされている点が特徴です。
対象経費をもう少し詳しく見る
展示会出展にかかる費用は、準備段階から当日まで幅広く発生します。
- 出展料・小間料:会場のブースを確保するための基本的な費用です。
- ブースの装飾・施工費:展示台やパネル、什器の設置にかかる費用が含まれます。
- パンフレットなどの制作費:会社案内や商品カタログの制作費も対象になります。
- 運営に関わる費用:当日のスタッフ配置や説明用資材の準備なども含まれることがあります。
出展を決めてから当日までに発生する費用の多くをカバーできる制度です。
通年で申請できる、使いやすい募集スタイル
この制度は、年に1回だけの募集ではありません。
令和8年4月1日から令和9年1月14日までの間に、年10回ほどの申請日が設けられています。
- 申請はJグランツによる電子申請のみ
- 予算に達した時点で受付を締め切る
年10回のタイミングで申請できるため、直近に出展したい展示会が決まっている事業者でも利用を検討しやすい制度です。
ただし予算上限に達すると早期に締め切られるため、利用したいタイミングが決まったら早めの確認をおすすめします。

申請前に確認しておきたいこと
展示会出展助成事業を使う前に、次の点を確認しておくと申請がスムーズになります。
- 出展を予定している展示会がBtoB向けの展示会に当てはまるか
- Jグランツの電子申請に必要なGビズIDを取得しているか
- 直近の申請日と、予算の残り状況を公式サイトで確認できているか
新規取引先の開拓を考えている事業者にとって、出展コストを抑えられる心強い制度です。
気になる展示会が決まっている方は、早めに募集要項を確認してみてください。
こんな方に向いている制度です
展示会出展助成事業は、次のような事業者にとくに向いています。
- 新規取引先の開拓を目的にBtoB展示会への出展を検討している事業者
- 出展料の負担が理由で、出展を見送ってきた事業者
- 展示会をきっかけに、自社商品・サービスの認知を広げたい事業者
出展効果を高めるには、出展そのものだけでなく、当日の説明資料や商談の準備も欠かせません。
助成金を使って浮いた予算を、そうした準備に回すという考え方もできます。
申請の大まかな流れ
この助成金は、おおむね次のような流れで進みます。
- 出展を予定している展示会が対象条件に当てはまるか確認する
- GビズIDを取得し、Jグランツで申請の準備をする
- 定められた申請日のうちに、電子申請を行う
- 審査を受け、交付決定の通知を待つ
- 展示会に出展し、実績報告を行う
電子申請のみの受付のため、GビズIDをまだ持っていない場合は、取得に時間がかかることも想定して早めに動く必要があります。
出展日程が決まっている場合は、逆算して準備を進めることをおすすめします。
必要書類の準備も含め、余裕を持ったスケジュールで進めることが失敗を防ぐコツです。
よくある疑問
Q. 海外の展示会でも対象になりますか?
BtoBの展示会であることが前提条件です。
国内・海外いずれの展示会が対象になるかは、募集要項の対象展示会の条件で必ず確認してください。
Q. 一度使ったら、もう申請できませんか?
年10回ほどの申請日が設けられているため、条件を満たせば複数回の活用を検討できる制度です。
詳しい利用回数の条件は、公式サイトで確認しておくと安心です。
Q. Jグランツとは何ですか?
国の補助金・助成金向けの電子申請システムです。
申請にはGビズIDというアカウントが必要になるため、まだ取得していない場合は早めに準備しておくとスムーズです。
Q. 出展する展示会が決まる前でも相談できますか?
出展先が固まっていない段階でも、制度の対象条件を先に確認しておくことは可能です。
早めに条件を把握しておくと、出展先を選ぶ際の判断材料にもなります。
Q. 個人事業主でも申請できますか?
対象は都内中小企業者等とされており、事業形態によって細かい要件が変わることがあります。
個人事業主として申請できるかどうかは、公式サイトの対象者要件で確認してください。
迷った場合は、申請前に実施主体の窓口へ直接問い合わせるのが確実です。
思い込みで諦めず、まずは確認してみることをおすすめします。
Q. 申請書類はどこで確認できますか?
募集要項や様式は、東京都中小企業振興公社の公式サイトで公開されています。
申請日の直前は混み合うこともあるため、早めに目を通しておくと安心です。
この記事のまとめ
最後に、展示会出展助成事業の要点を振り返ります。
- 対象者:都内中小企業者等
- 対象経費:出展料・ブース装飾費・パンフレット制作費など
- 助成率・上限:対象経費の2/3以内、上限150万円
- 申請期間:令和8年4月1日〜令和9年1月14日の間の指定日(年10回程度)
- 注意点:Jグランツの電子申請のみ、予算到達で受付終了
他の販路開拓支援もあわせてチェック
展示会出展以外にも、集客・販路拡大に使える補助金は目的から探すページでまとめています。
ホームページ制作やECサイト構築など、別の切り口の支援策もあわせて確認してみてください。
業種によっては、業種別のページで紹介している支援策が参考になることもあります。
業種から探すページもあわせてご覧ください。
出展先の展示会と組み合わせられる他の支援策がないか、あわせて調べておくと準備が進めやすくなります。
まずは気になる制度から、募集要項を確認してみてください。
分からないことがあれば、実施主体の窓口へ問い合わせるのも確実な方法です。
制度の詳細・最新の申請要件は、必ず公式情報でご確認ください。
出典:令和8年度 展示会出展助成事業|東京都中小企業振興公社



