売上が伸び悩み、利益が前期より減ってしまった。
そんな都内中小企業を後押しする助成金があります。
東京都中小企業振興公社が実施する「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業(業務改善コース)」です。
対象は、直近決算で営業利益が減った、または損失を出した都内の中小企業等。
設備投資や委託費などに使え、上限は600万円です。
本記事では、対象者・経費・助成率・申請期間を整理します。
次回(第3回)は2026年11月2日から11月13日までの募集予定として公式発表されています。
まだ受付は始まっていない段階ですので、その点を踏まえて読み進めてください。
制度の概要とねらい
この制度は、業績が悪化した都内中小企業の「立て直し」を支援するものです。
新規事業を後押しする助成金は多くあります。
一方でこの制度は、既存事業の深化・発展に資する取り組みを対象にしている点が特徴です。
つまり、新しいことを始めるための助成というより、今ある事業の改善・強化に使える助成金と考えると分かりやすいでしょう。
実施主体は東京都中小企業振興公社。
都の政策を実務レベルで担う公的機関です。
対象となる都内中小企業の条件
対象者は、次のいずれかに当てはまる都内中小企業等です。
- 直近決算期の営業利益が、前期決算期と比較して減少している事業者
- 直近決算期において、損失(赤字)を計上している事業者
業種を問わず、幅広い都内中小企業が対象に含まれます。
ただし細かな要件(決算期の定義や業歴条件など)は募集要項で確認する必要があります。
公式情報に明記されていない条件を推測で判断しないよう注意してください。
自社が対象になるか迷う場合は、公社の窓口や公式ページで直接確認するのが確実です。
助成対象の経費と助成率・上限額
対象経費は、業務の改善や強化に直結する費用が幅広く含まれます。
- 原材料費
- 機械装置費
- 委託・外注費
- 産業財産権出願費
- 規格認証費
- 設備導入費
- システム導入費
- 専門家指導費
- 不動産賃借料
- 販売促進費 等
助成率と上限額は、以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成率 | 助成対象経費の3分の2以内 |
| 助成上限額 | 600万円 |
上限額600万円は、都の助成金の中でも比較的大きい部類に入ります。

システム導入や設備更新など、複数の経費を組み合わせて計画すると、事業改善の効果を高めやすくなります。
対象経費で具体的にイメージしておきたいこと
対象経費の項目は幅広いため、自社の取り組みがどこに当てはまるか整理しておくと計画が立てやすくなります。
原材料費や機械装置費、設備導入費は、生産・製造の現場を見直す設備投資に関わる経費です。
委託・外注費や専門家指導費は、社内だけでは対応しきれない業務を外部の力で補う場合に該当します。
システム導入費はDXや業務効率化の取り組み、販売促進費は新しい販路開拓や集客の取り組みと結びつきやすい項目です。
産業財産権出願費や規格認証費、不動産賃借料も対象に含まれており、事業改善の内容によって組み合わせ方は事業者ごとに異なります。
どの経費が実際に助成対象となるかは、事業計画の内容によって判断が分かれます。
詳細は必ず募集要項で確認してください。
営業利益の減少・損失はどう確認するか
対象要件の判断基準は、直近決算期の営業利益を前期決算期と比較することが基本になります。
決算書(損益計算書)を用意し、直近期と前期の営業利益の数値を並べて比較すれば、要件に該当するかどうかのおおまかな目安がつかめます。
損失を計上している場合は、直近決算の段階ですでに赤字であることが確認できれば対象に含まれる可能性があります。
ただし、比較対象となる決算期の定義や、必要となる証憑類の具体的な指定は、募集要項に定めがあります。
自己判断だけで対象外と決めつけず、不明な点は公社の窓口に確認するとよいでしょう。
申請までに準備しておきたい書類
申請にあたっては、事業計画書や直近の決算書類など、複数の書類をまとめて準備することになります。
書類の様式や必要部数、提出方法(郵送・電子申請など)は回ごとに公社から公表される募集要項で案内されます。
決算書は前期分・直近期分の両方が必要になるケースが多いため、早めに手元にそろえておくと申請直前に慌てずに済みます。
具体的な提出書類の一覧は本記事の時点では確定情報として示されていないため、必ず公式の募集要項で最新の内容を確認してください。
申請時に見落としやすい注意点
申請を検討する際は、次のような点も踏まえておくと安心です。
- 助成金は審査を経て採択が決まる制度であり、申請すれば必ず受け取れるわけではありません。
- 募集期間は回ごとに区切られており、第3回・第4回はいずれも現時点では募集予定の段階です。
- 助成対象経費や助成率は今後の募集要項で変更される可能性があるため、都度確認が必要です。
- 他の東京都の助成金・補助金との併用可否は、個別に確認しておく必要があります。
どのような事業者に向いているか
この助成金は、直近決算で営業利益が落ち込んだ、または赤字になってしまった都内中小企業にとって、立て直しの一歩を後押しする選択肢になります。
特に、設備更新やシステム導入、専門家への相談など、複数の取り組みをまとめて進めたい事業者には検討しやすい内容です。
上限600万円という規模感から、既存事業の改善に一定のまとまった投資を計画している事業者にも向いています。
一方で、新規事業の立ち上げそのものを目的とする場合は対象になりにくいため、既存事業の深化・強化という制度の趣旨に沿った計画かどうかを、申請前に整理しておくことをおすすめします。
第3回の募集スケジュール(予定)
この制度は回ごとに申請期間が区切られています。
第2回の受付はすでに終了しました。
現時点(2026年9月23日)で公式に発表されているのは、次の日程です。
- 第3回:2026年11月2日〜2026年11月13日16時まで(募集予定)
- 第4回:2027年2月1日〜2027年2月12日16時まで(募集予定)
第3回は、あくまで公表されている募集予定です。
実際の受付開始前に、内容や日程が変更される可能性はゼロではありません。
申請を検討している場合は、募集開始が近づいた段階で、改めて公式ページの最新情報を確認してください。
申請までの流れと確認しておきたいこと
申請にあたっては、公社が公表する募集要項の内容に沿って準備を進めることになります。
一般的には、募集要項の確認、事業計画の作成、必要書類の準備、そして期間内の申請という流れになります。
具体的な提出書類や様式は、募集要項で必ず確認しましょう。
審査を経て採択されるかどうかが決まる点も踏まえておく必要があります。
申請すれば必ず受け取れる助成金ではありません。
自社の決算内容が対象要件に当てはまるか、あらかじめ整理しておくとスムーズです。
最新の公募要領や申請方法は、必ず東京都中小企業振興公社の公式ページで確認してください。
募集開始前後は内容が更新されることもあるため、申請直前にも再度チェックすることをおすすめします。


