東京都の課題解決型技術開発促進事業とは?試作品開発に最大2,000万円・助成率2/3以内(令和8年度第2回)

東京都

課題解決型技術開発促進事業は、東京都内の中小企業者などが、社会の課題を解決する製品やサービスの試作品を開発・改良するときに、費用の一部を助成する制度です。

実施するのは東京都と、公益財団法人東京都中小企業振興公社です。

対象は、都内の中小企業者や、都内での創業を具体的に計画している方などです。

原材料や機械装置、外注、特許の出願、人件費といった試作に関わる費用が、助成の対象になる可能性があります。

助成限度額は2,000万円、助成率は3分の2以内です。

この記事では、4つのテーマ、対象になり得る経費、申請から交付決定までの流れ、準備で気をつけたい点を整理します。

制度の概要と助成額

まず、公社の公式ページで確認できる令和8年度の基本情報をまとめます。

項目 内容
実施主体 東京都・公益財団法人東京都中小企業振興公社
対象者 都内中小企業者、都内での創業を具体的に計画している者など
助成限度額 2,000万円
助成率 3分の2以内
助成対象期間(第2回) 1年9か月以内(令和9年4月1日〜令和10年12月31日)
申請方法 電子申請システム「Jグランツ」

「助成率3分の2以内」とは、対象になる経費のうち最大で3分の2までが助成される可能性がある、という意味です。

残りの3分の1以上は自己負担になります。

また、2,000万円はあくまで上限です。

実際の助成額は、審査と交付決定を経て決まります。

申請すれば必ず上限額が出るわけではない点に注意してください。

対象となる事業者と、想定される事業のイメージ

公式ページに書かれている対象者は、「都内中小企業者、都内での創業を具体的に計画している者 等」です。

「等」の具体的な範囲は、ページの記載だけでは細かく読み取れません。

そのため、自社が対象かどうかは、公募要領の「申請資格」の項目で確認する必要があります。

個人事業主やグループでの申請が可能かどうかなども、公募要領で確かめてください。

この制度が想定しているのは、すでにある製品の延長ではなく、社会の課題を解決する新しい製品・サービスの試作や改良です。

たとえば、次のような方が検討対象になると考えられます。

  • 製造業で、自社の技術を使った新しい製品の試作を考えている事業者
  • 新しい機器やソフトウェアの試作品づくりを計画している創業予定者
  • 現場の困りごとを解決する道具やシステムを、開発したいと考えている事業者

ただし、これらはあくまで一般的なイメージです。

個別の事業が対象になるかどうかは、公式の公募要領や、公社の担当窓口への確認が欠かせません。

4つの支援テーマと、ねらいの考え方

この制度では、次の4つのテーマに沿った試作品開発が対象です。

申請する事業は、いずれかのテーマに当てはまる必要があります。

テーマ 内容
持続可能で安全・安心な東京の実現 防災・減災、セキュリティなどに関わる製品・サービス
高齢者・障害者ニーズ、介護従事者の負担軽減 高齢者・障害のある方のニーズへの対応や、介護の現場の負担軽減
DX推進 業務効率化、データ活用などデジタル技術を生かした製品・サービス
暑さ対策 気候変動への適応、熱中症対策など

DXとは、デジタル技術で仕事や暮らしのやり方を良くすることです。

単に既存のソフトを使うだけでなく、新しい仕組みを試作する取り組みが対象になると考えられます。

このように、4つのテーマはいずれも「東京都が解決したい社会課題」に近い分野です。

自社の技術がどのテーマにつながるかを整理してから、申請の準備を始めると、計画が組み立てやすくなります。

東京都の課題解決型技術開発促進事業で想定される、製品の試作と開発のイメージ

助成の対象になり得る経費

公式ページに挙げられている対象経費は、次の7種類です。

  • 原材料・副資材費
  • 機械装置・工具器具費
  • 委託・外注費
  • 産業財産権出願・導入費
  • 直接人件費
  • 専門家指導費
  • 規格認証・登録費

試作品づくりでは、材料の購入や機械の導入だけでなく、外部の企業への加工の依頼、特許や商標の出願、専門家のアドバイスなども必要になりがちです。

この制度はそうした費用を幅広く見込んでいる点が特徴です。

直接人件費が含まれているのも、設備投資系の助成金としては珍しい点です。

ただし、どの範囲の人件費が認められるのか、どのような計算方法になるのかは、公式ページだけでは確認できません。

また、対象外になる経費の詳細も、ページ上では確認できません。

見積書を取る前に、公募要領の「助成対象経費」と「対象外経費」の項目を、必ず読み込んでください。

申請期間と、審査・交付決定までの流れ

令和8年度の第2回募集のスケジュールは、公式ページで次のように示されています。

段階 時期
申請受付 令和8年9月14日(月)〜10月30日(金)17:00
書類審査 令和9年1月中旬まで
面接審査 令和9年2月上旬まで
交付決定 令和9年3月31日(水)
助成対象期間 令和9年4月1日〜令和10年12月31日(1年9か月以内)

なお、インターネット上の民間記事などには、これと異なる日程が書かれている場合があります。

この記事では、公社の公式ページの記載を基準にしています。

また、公式ページには「スケジュールは状況により変更の可能性がある」旨の記載があります。

申請を考えている場合は、申請前に必ず公式ページと公募要領で最新の日程を確認してください。

注目したいのは、交付決定が令和9年3月31日で、助成の対象期間が令和9年4月1日から始まる点です。

公式ページでは、この期間より前に使った費用の扱いまでは確認できません。

契約や発注の時期については、必ず事前に確認しましょう。

申請の進め方と準備のポイント

申請は、国(デジタル庁)が提供する電子申請システム「Jグランツ」で行います。

Jグランツは、補助金・助成金の申請をインターネット上で行うための仕組みです。

利用にあたっては、事前にアカウント(gBizIDなど)の準備が必要になる場合があります。

ただし、具体的な手続きや発行にかかる日数は、公式ページでは確認できません。

アカウントの発行には日数がかかることがあるため、受付期間が始まる前から準備を進めておくと安心です。

申請の準備として、次の流れで進めるのが現実的です。

  1. 公募要領を読み、対象者・対象経費・申請資格を確認する
  2. 4つのテーマのうち、自社の事業が当てはまるものを決める
  3. 開発する試作品の内容、目的、スケジュールを整理する
  4. 必要な経費を洗い出し、見積書を集める
  5. Jグランツで申請書類を作成し、期限内に提出する

また、公式ページによると、助成金の概要を説明する動画がオンデマンド配信されています。

制度の全体像をつかむために、先に視聴しておくのも一つの方法です。

申請前に確認したい注意点

この制度を検討するときは、次の点に注意してください。

審査があり、必ず採択されるわけではありません。 書類審査に加えて、面接審査も予定されています。

要件を満たしていても、必ず助成されるとは限りません。

採択予定件数は、公式ページでは確認できません。 競争の度合いは分からないため、計画書の準備には時間をかけておくと安心です。

助成対象期間は、交付決定の後に始まります。 申請から助成が始まるまでに時間があるため、開発の計画や資金繰りも、この流れに合わせて考える必要があります。

自己負担が生じます。 助成率は3分の2以内なので、少なくとも3分の1は自社で負担します。

さらに、助成金が支払われるタイミングなどの詳細は、公式ページでは確認できません。

資金計画は慎重に立てましょう。

スケジュールは変更される可能性があります。 公式ページに明記されているとおり、日程は状況により変わることがあります。

定期的に公式ページを確認してください。

向いている事業者と公式情報の確認先

この制度は、社会課題の解決につながる新しい製品やサービスの試作に、本格的に取り組みたい都内の事業者に向いています。

とくに、開発費が大きくなりやすい製造業や、技術開発型の創業予定者にとって、検討する価値があると考えられます。

一方で、すでに完成している製品の販売促進や、通常の設備更新だけが目的の場合は、制度の趣旨と合わない可能性があります。

迷ったときは、公社の担当窓口に相談してみてください。

制度の内容や日程は変更される場合があります。

申請の前には、必ず最新の公式情報と公募要領を確認してください。

この記事は2026年10月4日時点で公式ページを確認した内容です。

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