藤沢市には、事業者が電気自動車(EV)などの充電設備を設置する費用の一部を補助する制度があります。
正式名称は「電気自動車等用充電設備設置費補助金」です。
対象は、市内で充電設備を設置する事業者です。
店舗や事務所の駐車場に急速充電器や普通充電器を置きたい経営者の方に関係します。
ただし、予定件数がごく少なく、先着順で受け付けられます。
この記事では、2026年10月3日時点で公式ページから確認できた内容を整理します。
制度のあらまし
この制度は、藤沢市の環境部ゼロカーボン推進課が担当しています。
二酸化炭素の排出を減らす取り組みの一環として、EVの充電環境づくりを後押しするものです。
公式ページでは、対象者は「事業者」と示されています。
補助の対象になるのは、電気自動車等用の急速充電設備と普通充電設備の設置費です。
主なポイントを表にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 令和8年度藤沢市電気自動車等用充電設備設置費補助金 |
| 実施主体 | 藤沢市(環境部ゼロカーボン推進課) |
| 対象者 | 充電設備を設置する事業者 |
| 申請期限 | 令和9年(2027年)3月1日 |
| 完了期限 | 令和9年(2027年)3月23日 |
個人向けや家庭向けのEV補助とは別の枠組みです。
ここでは事業者向けの内容だけを扱います。
補助の対象は「充電設備の設置費」です。
EV本体の購入費とは別の話なので、混同しないようにしましょう。
藤沢市の補助金一覧には、EVの購入を支援する事業者向けの枠もありますが、2026年10月3日時点では受付を終えた表示でした。
こちらの記事で扱うのは、あくまで充電設備の設置に関する補助です。
充電設備を置くと、来店客の滞在時間が延びたり、社用車の運用がしやすくなったりする場面が考えられます。
設置の目的を先に整理しておくと、急速と普通のどちらを選ぶか判断しやすくなります。
急速充電と普通充電の補助額の違い
補助額は、設置する充電設備の種類で変わります。
補助率と上限額を比べてみましょう。
| 種類 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 急速充電設備 | 補助対象経費の4/5 | 50万円 |
| 普通充電設備 | 補助対象経費の全額 | 15万円 |
急速充電は、費用の5分の4が補助される仕組みです。
ただし上限が50万円なので、設備費や工事費が大きい場合は自己負担が残る可能性があります。
普通充電は、対象経費の全額が補助されます。
その代わり、上限は15万円です。
どちらも「申請すれば満額出る」わけではありません。
何が補助対象経費になるかは、公募の内容や審査で決まります。
具体的な経費の範囲は、公式情報で確認する必要があります。
たとえば、補助対象経費が100万円かかる急速充電設備なら、単純計算で80万円が補助率の計算上の金額です。
しかし上限は50万円なので、補助の最大額は50万円にとどまります。
これはあくまで計算例で、実際の金額は審査と交付決定で決まります。
一方、普通充電は全額補助でも上限15万円です。
費用が15万円を超える工事では、超えた分は自己負担になります。
見積もりを取る際は、補助対象になる経費とならない経費を、業者と分けて確認しておきましょう。
先着順と予定件数の見方
この補助金は先着順です。
予定件数に達すると、申請期限より前に受付が終わる場合があります。
公式の2つのページで、予定件数の記載が異なっていました。
- 制度のページ:急速充電1件、普通充電2件
- 補助金の受付状況一覧:急速充電2件、普通充電15件
どちらが最新の数字なのか、記載だけでは判断できません。
更新時期の違いなども考えられますが、公式情報では確認できません。
ゼロカーボン推進課へご確認ください。
また、受付状況はどちらのページでも「受付中」と表示されていました。
ただし、予定件数がごく少ないため、検討中の方は早めに問い合わせるのが安心です。
藤沢市の別の補助金には、予定件数に達して受付を終えたものもあります。
申請から完了までのスケジュール
期限は2つあります。
申請の締め切りと、工事を終えて届け出る締め切りです。
- 申請期限:令和9年(2027年)3月1日
- 完了期限:令和9年(2027年)3月23日
申請期限は3月1日ですが、先着順のため早く終わる可能性があります。
期限ぎりぎりまで待つ進め方は向きません。
完了期限の3月23日までには、設置工事を終えて完了の届出を出す必要があります。
申請期限の3月1日ぎりぎりに申請した場合、完了期限まで3週間ほどしかありません。
機器の納期や工事日程を、業者と早めにすり合わせておくと安心です。
流れを大まかに並べると、次のようになります。
- 施工業者に相談し、見積もりを取る
- 市へ交付申請を行う
- 交付決定通知書を受け取る
- 設置工事を行う
- 工事の完了届を、期限までに出す
交付決定までにどれくらい日数がかかるかは、公式情報では確認できません。
余裕を持った日程を組むために、窓口へ目安を尋ねてみるとよいでしょう。
交付決定の前に工事を始めないための注意
もっとも気をつけたいのが、工事を始めるタイミングです。
公式ページには、設置工事は申請後に届く「補助金交付決定通知書」を受け取ってから行うよう書かれています。
交付決定とは、市が「この申請内容で補助します」と正式に決めることです。
この通知が届く前に着工した場合は、補助の対象にならないおそれがあります。
注意したい点は次のとおりです。
- 契約や発注の時期も、事前に市へ確認する
- 通知が届くまで、着工日を決めない
- 業者の見積書や図面は、申請の準備段階でそろえる
見積もりを取る段階では、藤沢市の補助金を使う予定だと業者に伝えておきましょう。
地元施工業者と市税の条件
申請には、いくつか条件があります。
公式ページに書かれているのは次の2点です。
- 市内事業者を施工事業者などに利用すること
- 市税に滞納がないこと
地元業者の利用は要件とされています。
設置工事を頼む会社が「市内事業者」に当たるかどうかは、申請前に確認しておくと安心です。
市税に滞納がある場合は、申請を受け付けてもらえません。
法人も個人事業主も、納付状況を見直しておきましょう。
細かな要件は、公式ページや申請の案内で確認してください。
ここに挙げた2点がすべてとは限りません。
地元業者の利用という条件は、見積もりの取り方にも影響します。
市外の業者だけに相見積もりを依頼してしまうと、後から要件を満たせなくなる可能性があります。
依頼先を決める前に、市内事業者であることを確かめておくのが無難です。

設置後5年間は処分や譲渡ができない
補助金で設置した充電設備には、設置後の制限があります。
公式ページには、設置後5年間は処分(廃棄や譲渡など)することができないと書かれています。
たとえば、次のような場面では事前の相談が必要になりそうです。
- 事務所や店舗を移転する
- 設備を売却する、または他社へ譲る
- 事業を閉じる、または事業を承継する
設備が故障して使えなくなった場合の扱いなど、細かい決まりは公式情報で確認できていません。
気になる場合は、申請前にゼロカーボン推進課へ相談しておくと安心です。
5年は長い期間です。
事業所の移転予定や賃貸契約の更新時期も、あわせて考えて判断するとよいでしょう。
賃貸の駐車場に設置する場合は、設置そのものについて貸主の了承が必要になることもあります。
公式ページに記載はありませんが、トラブルを避けるために、申請の前に確認しておくと安心です。
向いている事業者と、確認すべきこと
この補助金は、次のような事業者に検討の余地があります。
- 来店するお客様向けに充電環境を整えたい店舗や施設
- 社用車をEVにして、事業所で充電したい企業
- 自社の駐車場に充電器を置く予定がある事業者
一方で、予定件数が少なく、先着順です。
補助が受けられるかどうかは、受付状況や審査によって変わります。
「必ず補助される」とは言えません。
申請前に、次の点を確認しましょう。
- 受付がまだ続いているか
- 残りの枠があるか
- 予定件数が1件か2件か(急速充電)、2件か15件か(普通充電)
- 自社が対象の事業者に当たるか
問い合わせ先は、藤沢市環境部ゼロカーボン推進課(電話0466-50-8282)です。
最新の内容は、必ず公式情報で確認してください。
制度の詳細は藤沢市電気自動車等用充電設備設置費補助金の公式ページに、受付状況は藤沢市の補助金受付状況ページに掲載されています。


