【文京区】持続可能性向上支援補助金(生産性向上設備)|通常枠は最大50万円・賃上げ枠は最大100万円

全業種対応

文京区の「持続可能性向上支援補助金(生産性向上設備)」は、区内の中小企業者が機械や設備を導入する費用の一部を、区が補助する制度です。

個人事業主も、区内で1年以上事業を営んでいれば対象になり得ます。

製造設備や厨房機器、検査機器、業務用ソフトウェアなどの導入を考えている方に関係します。

ただし、先に「先端設備等導入計画」の認定を受けることが条件です。

下半期の受付は令和8年10月1日から始まっており、先着順で、予定件数に達すると締め切られます。

この記事では、補助額、対象経費、認定の流れ、申請時の注意点を整理します。

制度の概要と補助額の目安

この制度は、区が実施する設備投資向けの補助金です。

補助の枠は、通常枠と賃上げ枠の2種類があります。

補助の対象になるのは、設備の購入、借用、運搬、設置、既存設備の撤去などにかかる経費です。

そのうち、枠ごとに決まった割合が補助されます。

  • 通常枠:対象経費の3分の2、上限50万円
  • 賃上げ枠:対象経費の5分の4、上限100万円

たとえば通常枠で対象経費が60万円なら、3分の2は40万円です。

上限の50万円には届かないため、40万円が目安になります。

賃上げ枠で対象経費が100万円なら、5分の4で80万円が目安です。

なお、支給額の1,000円未満の端数は切り捨てられます。

あくまで計算上の目安であり、実際の交付額は審査と交付決定で決まります。

この補助金が向いているのは、本業の生産や提供に直接使う設備を新しく入れたい事業者です。

たとえば、古い加工機械の入れ替え、食品の保管用冷凍庫の導入、検査機器の追加などが当てはまりやすい場面です。

逆に、事務作業の効率化が目的のパソコン購入などは、後述のとおり対象外です。

また、機械の設置工事費や運搬費、古い設備の撤去費も、対象経費に含まれるとされています。

本体価格だけでなく、導入にかかる周辺費用も見積書にまとめておくと、計画を立てやすくなります。

先端設備等導入計画とは

この補助金を使うには、事前に「先端設備等導入計画」の認定が必要です。

聞き慣れない名前ですが、中小企業等経営強化法に基づく仕組みです。

簡単にいえば、「こういう設備を入れて、生産性をこう高めます」という計画を作り、区に認めてもらう手続きです。

公式資料では、主な要件が次のように示されています。

  • 計画期間は、認定から3年間~5年間
  • 労働生産性が、年平均3%以上向上すること
  • 認定経営革新等支援機関(商工会議所など)が事前に確認した計画であること
  • 文京区の導入促進基本計画に合っていること

労働生産性は、(営業利益+人件費+減価償却費)÷労働投入量で計算されます。

数字の作り方に不安がある場合は、事前確認を受ける支援機関に相談するのが近道です。

認定から補助金申請までの流れ

認定の手続きは、文京区の公式ページに沿って進めます。

公式資料の流れは、次のとおりです。

  1. 認定経営革新等支援機関に、事前確認を依頼する
  2. 支援機関が、事前確認書を発行する
  3. 計画を文京区に申請する
  4. 区が計画を認定する
  5. 補助金の交付申請を、経済課に行う

認定の審査期間は、公式ページで「1~2週間程度」とされています。

ただし、事前確認書の発行にかかる期間は、公式情報では確認できません。

下半期の枠は先着順なので、認定が間に合うかどうかが大切です。

認定を受けていない方は、早めに動く必要があります。

なお、既に取得済みの設備は認定の対象にならない点にも注意してください。

対象となる事業者の要件

補助の対象者は、次の3つをすべて満たす方です。

  • 区内の中小企業者で、申請時に区内で引き続き1年以上事業を営んでいること
  • 申請日までに納めるべき住民税・事業税を完納していること
  • 先端設備等導入計画を作成し、区の認定を受けていること

個人事業主で事業税が非課税の場合は、所得税の完納が条件になります。

創業して1年未満の方は、現時点では対象外です。

また、区の「持続可能性向上支援補助金(省エネ設備)」や、他の行政機関の同種の補助金を受けている場合や、受ける予定がある場合も要件を満たしません。

併用を考えている方は、事前に確認が必要です。

(先端設備の導入を検討する文京区の事業者のイメージ)

対象になる設備・ならない設備

対象となる設備は、先端設備等導入計画に基づいて導入する、次の5種類です。

  • 機械及び装置
  • 器具及び備品
  • 測定工具及び検査工具(電気や電子を利用するものを含む)
  • 建物附属設備
  • ソフトウェア

公式資料の認定事例には、製本設備、産業用デジタル印刷設備、切削設備、塗装設備、食品加工設備、業務用冷凍庫などが挙がっています。

一方で、次のものは対象になりません。

  • パソコン、タブレット、プリンタ、Wi-Fi機器
  • 事務用ソフトウェア(会計ソフトを含む)
  • 空調機や清掃機器など、事業環境の整備や衛生管理が目的の設備

事業以外にも使える設備や、本来業務に直接使わない設備は外れる、と理解すると分かりやすいです。

判断に迷う設備は、事前に経済課へ相談するよう公式資料にも書かれています。

見積書を取る段階で、設備の名称や型番、用途を明確にしておくと相談がスムーズです。

購入後に「対象外だった」と分かっても取り戻せないため、発注の前に確認しておくことが大切です。

通常枠と賃上げ枠の違い

2つの枠の違いを、表で整理します。

項目 通常枠 賃上げ枠
補助率 対象経費の3分の2 対象経費の5分の4
上限額 50万円 100万円
追加の条件 なし(ISO14001認証取得者は上限100万円) 従業員への3%以上の賃上げ表明
追加の書類 ISO14001の認証書類(上限100万円を希望する場合) 賃上げ方針を表明したことを証する書面

賃上げ枠を選ぶ場合は、令和7年度から令和8年度、または令和7年度から令和9年度で3%以上の賃上げ方針を立て、従業員に表明します。

従業員の代表者の署名(記名・押印)が必要です。

家族従業員(個人の場合)と会社役員は、従業員に含めません。

この表明は、新規の計画申請時に行います。

通常枠の上限は、ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を取得している場合に100万円となります。

補助率は3分の2のままです。

賃上げ枠は補助率が高い代わりに、従業員への表明という手間がかかります。

自社の状況に合う枠を、経済課に相談しながら選ぶと安心です。

給与の範囲などの細かな扱いは、区の「先端設備等導入計画策定の手引き」で確認してください。

下半期は先着順、早めの確認がカギ

受付は先着順で、予算上限に達した時点で締め切られます。

公式資料の受付枠は、次のとおりです。

時期 枠 件数 受付開始
上半期 通常枠 10件(受付終了) 令和8年4月7日
上半期 賃上げ枠 10件 令和8年4月7日
上半期 通常枠(拡充) 10件 令和8年8月3日
下半期 通常枠・賃上げ枠 各10件 令和8年10月1日午前9時

申請できるのは、1年度につき1事業者1回です。

件数が少ないため、受付開始から日が経つほど、残り枠が減っている可能性があります。

公式資料は、申込みの前に経済課へ連絡し、受付状況を確認するよう案内しています。

現在の残り枠は公式情報では確認できませんので、電話での確認をおすすめします。

申請書類と支払い時の注意点

申請は、文京区経済課に書類を揃えて行います。

主な書類は次のとおりです。

  • 交付申請書、事業計画書、事業予算書
  • 法人登記簿謄本(法人の場合。発行から3か月以内)
  • 住民税・事業税の納税証明書(発行から3か月以内)
  • 所得税の確定申告書と青色申告決算書の写し(個人の場合)
  • 補助対象経費の内訳が分かる見積書等の写し
  • 賃上げ方針の書面、ISO14001の認証書類(該当する場合)

リースや分割払いで導入する場合は、契約内容が分かる書類も提出します。

補助の対象になるのは、令和9年3月31日までに支払った経費です。

クレジットカード払いの場合も、銀行口座からの引き落としを同日までに終える必要があります。

窓口は、区民部経済課産業振興係(電話03-5803-1173)です。

制度の最新情報は、必ず文京区の公式ページで確認し、申請前に公募内容もご覧ください。

補助金には審査や予算の上限があるため、申請すれば必ず受けられるわけではありません。

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