前橋市には、まちなかの空き店舗で新しく開業する事業者を後押しする補助金があります。
それが「まちなか開業支援補助金」です。
対象になるのは、前橋市アーバンデザイン策定区域内で空き店舗を使って開業する事業者です。
店舗の改装費や備品購入費の一部が補助されます。
これから前橋の中心市街地で店を構えたい個人事業主や創業予定者にとって、検討する価値がある制度といえます。
本記事では対象区域の見分け方から申請の流れまで、順を追って整理します。
制度の概要
まちなか開業支援補助金は、前橋市(産業経済部にぎわい商業課)が実施する補助金です。
まちなかの空き店舗を活用して新規開業する事業者に対し、改装工事費や備品購入費の一部を補助します。
空洞化が課題となっている中心市街地に、新しい店舗や事業者を呼び込む狙いがあります。
本記事の内容は2026年10月1日時点で前橋市公式サイトに掲載されている情報にもとづきます。
申請を検討する際は、必ず最新の公募要領を確認してください。
対象区域の確認方法
補助対象となるのは、前橋市が定める「前橋市アーバンデザイン策定区域」内の空き店舗です。
市のどこでも対象になるわけではありません。
公式サイトには対象区域を示す地図が掲載されています。
開業を検討している物件が区域内かどうかは、まずこの地図で確認してください。
なお、区域の境界線の外側に接する店舗等についても、対象区域に含まれるとされています。
境界付近の物件は「区域外だから対象外」と早合点せず、にぎわい商業課に直接確認するのが確実です。
さらに区域内でも、市が指定する通り(指定通り)沿いかどうか、1階の物件かどうかによって補助上限額が変わります。
立地条件は補助額に直結するため、物件探しの段階から意識しておきたいポイントです。
対象となる事業者
補助対象となるのは、対象区域内の空き店舗等で新たに開業する事業者です。
主な要件は次のとおりです。
- 週4日以上、かつ1日あたり2時間以上の営業を予定していること
- 市が定める指定業種の除外対象に該当しないこと
- 同一年度にこの補助金の交付決定をすでに受けていないこと
加えて、小売業・飲食サービス業・生活関連サービス業で開業する場合は、前橋版電子地域通貨「めぶくPay」の加盟店になることが必須条件です。
それ以外の業種では任意とされています。
開業する業種によって条件が変わるため、自分の業種がどちらに当たるか事前に確認しておきましょう。
対象となる経費
補助対象になるのは、主に次の2種類の経費です。
- 店舗等の改装工事費(内装・外装・空調設備・給排水設備など)
- 耐用年数1年以上かつ1品10万円以上の備品購入費
ここで注意したいのは、申請のタイミングです。
補助金交付申請前にすでに着手した工事等にかかる経費は、対象外とされています。
つまり、工事を始める前に申請を済ませておく必要があります。
「先に工事を進めてから申請しよう」という順番では補助を受けられなくなるため、スケジュールの組み方には特に注意してください。
補助額・補助率
補助率は、補助対象経費(税抜)の2分の1以内です。
上限額は立地区分と営業形態(昼間主・夜間主)によって、次のように異なります。
| 立地区分 | 昼間主 | 夜間主 |
|---|---|---|
| 指定通り以外(1階以外) | 50万円 | 25万円 |
| 指定通り以外の1階、または指定通りの1階以外 | 80万円 | 40万円 |
| 指定通りの1階 | 100万円 | 50万円 |
このほか、地域に根付いた宿泊施設「まちやど」を開業する事業者を対象とした「まちやど型」では、上限額が200万円に設定されています。
まちやどとは、まちそのものを一つの宿に見立て、宿泊客をまち全体でもてなすことで地域価値の向上を図る宿泊モデルのことです。
同じ空き店舗での開業でも、立地や業態によって受け取れる金額が大きく変わります。
自分の物件・業態がどの区分に当たるか、申請前に必ず確認してください。
申請期間と開業までのスケジュール
申請の受付期間は、令和8年4月1日から令和9年2月28日までです。
ただし、予算額に達した場合は、期間内であっても受付を締め切るとされています。
検討している方は早めの準備が望ましいでしょう。
また、申請して終わりではありません。
補助金の交付を受けるには、令和9年3月31日までに開業を完了させる必要があります。
工事期間や備品の調達期間も考慮したうえで、逆算してスケジュールを組むことが大切です。
おおまかな流れは次のとおりです。
- 対象区域内で物件を探す、または候補物件が区域内か確認する
- 事業計画・改装内容を整理し、必要書類を準備する
- 工事に着手する前に、前橋市へ補助金の交付申請を行う
- 交付決定を受けてから、改装工事・備品購入を実施する
- 令和9年3月31日までに開業を完了する

申請にあたっての注意点と公式情報
申請を検討するうえで、特に押さえておきたい点をまとめます。
- 工事着工前の申請が必須であり、着工後の経費は対象外になること
- 対象区域内かどうかは地図で必ず確認し、境界付近は個別に問い合わせること
- 小売業・飲食サービス業・生活関連サービス業は「めぶくPay」加盟店化が必須であること
- 予算額到達により、期間内でも受付が早期終了する可能性があること
- 補助額は立地区分(指定通りか、1階か、昼間主か夜間主か)によって異なること
特に見落としがちなのが、申請と工事着手の順番です。
工事を先に進めてしまうと、その経費はさかのぼって補助対象にできません。
見積もりや業者との打ち合わせは早めに進めつつ、実際の着工は交付決定を受けたあとにする、という順序を徹底してください。
また、申請期間は令和8年4月1日から令和9年2月28日までと定められていますが、予算額に達した時点で受付が締め切られる点にも注意が必要です。
期間の終盤まで待つのではなく、物件が決まり事業計画が固まった段階で、早めに申請準備を進めることをおすすめします。
公募要領や様式の詳細、最新の予算残額の状況などは、前橋市の公式ページで随時更新されます。
申請を具体的に検討する段階では、必ず前橋市公式ページで最新情報を確認してください。
どのような事業者に向いているか
この補助金は、次のような方にとって検討しやすい制度です。
- 前橋市の中心市街地で新しく店舗を構えたい個人事業主・創業予定者
- 空き店舗を活用した開業を考えているが、改装費の負担が気になっている方
- 地域に根付いた宿泊事業「まちやど」の開業を目指している方
一方で、対象区域外での開業や、すでに工事に着手してしまった案件には適用できません。
開業場所を決める前の早い段階で、対象区域かどうか、どの立地区分に当たるかを確認しておくことをおすすめします。
制度の詳細、申請様式、対象区域図、最新の受付状況については、前橋市の公式ページでご確認ください。
お問い合わせ先:前橋市 産業経済部 にぎわい商業課 商業振興係(電話027-210-2188)
申請内容や対象区域の判定で不明な点がある場合は、申請前に担当課へ直接確認することをおすすめします。
制度は年度ごとに見直されることもあるため、過去に調べた内容をそのまま信じず、申請の都度、最新情報を確認する姿勢が大切です。


