杉並区で創業したばかりの方に関係するのが、区の「創業スタートアップ助成事業」です。
創業当初にかかる費用の一部を、区が助成する仕組みです。
使えるのは、区内の事務所の家賃と、ホームページ等の作成費です。
この記事では、現在受付中の第2回の内容を、できるだけ平易に整理します。
対象になるかどうかの確認にお役立てください。
第1回は終了、第2回が受付中という現状
この助成事業は、年に2回の募集が行われています。
受付期間は次のとおりです。
| 回 | 申請期間 | 状況(2026年10月3日時点) |
|---|---|---|
| 第1回 | 2026年4月1日〜5月29日 | 終了 |
| 第2回 | 2026年10月1日〜11月30日 | 受付中 |
第2回の締め切りは11月30日です。
ただし公式ページには「予算に達した場合は、申請受付を途中で終了します」とあります。
つまり、期限ぎりぎりまで待つと、受付が終わっている可能性もゼロではありません。
検討中の方は、早めに区の窓口へ相談することをおすすめします。
対象になるのはどんな事業者か
対象者の条件は、公式ページに次のように示されています。
- 中小企業基本法に規定される中小企業者であること
- 区内に主たる事業所があり、東京信用保証協会の保証対象業種であること
- 基準日時点で、創業後6か月以内であること
- 事業所が商店会の区域内にある場合は、商店会に加盟すること
個人事業主でも法人でも、条件を満たせば対象になり得ます。
「創業」の細かな定義は、公式ページでは確認できません。
募集要項や窓口で確認しておくと安心です。
「基準日」を見落とさない
特に注意したいのが「基準日」です。
第2回の基準日は10月1日で、この日に創業後6か月以内である必要があります。
たとえば、4月中旬に開業届を出した方は、10月1日時点で約5か月半です。
この場合は条件の範囲内に見えます。
一方、3月に創業した方は、10月1日時点で6か月を超えてしまいます。
ただし、創業日の数え方は公式ページに詳しい記載がありません。
ご自身の開業日が微妙なときは、申請前に区へ確認してください。
事務所家賃への助成とその条件
1つ目の助成は、区内の事務所にかかる家賃への助成です。
補助率は3分の2で、限度額は30万円です。
月額の上限が5万円で、これが6か月分ということです。
助成対象期間は、始期から6か月間とされています。
家賃の対象になる物件には、次の条件があります。
- 事業のために継続して使う物件であること
- 住居と兼用しないこと
- 申請者自身が、新規に事業用として賃貸借契約を結んだこと
- 申請時点で、すでに賃貸借契約を結んでいること
- シェアオフィスやコワーキングスペースなど、他の人と空間・設備を共用する形態ではないこと
自宅の一室を事務所にしている場合は、対象外です。
共益費や敷金が対象になるかは、公式ページに記載がありません。
募集要項での確認が必要です。
ホームページ等の作成費への助成とその条件
2つ目の助成は、ホームページ等の作成にかかる費用です。
補助率は3分の2、限度額は20万円です。
助成対象期間は、2026年4月1日から2027年3月31日までとされています。
対象になる経費は、次のとおりです。
- 制作会社などへの委託料
- ホームページ作成ソフトの購入費
- 解説本などの購入費
反対に、パソコンなどの備品や周辺機器は対象外です。
「ホームページを作るついでにパソコンも買い替えたい」という場合、その分は助成されません。
目安として、30万円のホームページ制作を依頼した場合を考えます。
3分の2は20万円なので、限度額ちょうどです。
あくまで計算上の目安であり、実際の助成額は審査と区の判断によって決まります。

家賃助成とHP作成助成の使い分け
ここで大切な注意点があります。
公式ページには「申請できるのは、事業所家賃助成またはホームページ等作成助成のいずれか一方のみ」と書かれています。
2つを合算して最大50万円、という読み方はできません。
1回の申請で選べるのは、どちらか1つです。
第1回と第2回をまたいだ扱いは、公式ページに明記がありません。
この点は、必ず窓口で確認してください。
どちらを選ぶかの考え方を、表にまとめます。
| 比較項目 | 事業所家賃助成 | ホームページ等作成助成 |
|---|---|---|
| 補助率 | 3分の2 | 3分の2 |
| 限度額 | 30万円 | 20万円 |
| 向いている人 | 区内に事務所を新規で借りた人 | これから集客用のサイトを作る人 |
| 主な条件 | 住居兼用や共用スペースは不可 | パソコン等の備品は不可 |
すでに区内で事務所を借りているなら、金額の大きい家賃助成が候補になります。
自宅を事務所にしている方は、HP作成助成が現実的です。
対象外になる人と申請前の注意点
次のような方は、対象から外れます。
- 暴力団関係者
- 納付すべき住民税に滞納や未申告がある方
- チェーン店またはフランチャイズ店
- 風俗営業等規制法第2条の事業者
- 宗教活動または政治活動を目的とする方
フランチャイズ加盟で開業する予定の方は、特に注意してください。
また、住民税の納付状況も確認の対象になります。
申請方法、必要書類、審査の流れ、実績報告の手順は、公式ページの本文には記載がありません。
募集要項や区の窓口で、必ず確認してください。
申請前に確認したいことと相談先
最後に、申請の前に確認したいことをまとめます。
- 基準日(10月1日)時点で、創業後6か月以内か
- 事業所は区内か、東京信用保証協会の保証対象業種か
- 事業所が商店会の区域内なら、加盟できるか
- 家賃とHPのどちらを申請するか
- 予算に達して受付が終わる前に、申請を間に合わせられるか
この助成には審査があり、申請すれば必ず受けられるわけではありません。
また、制度の内容や募集状況は変更されることがあります。
申請の前には、必ず最新の公式情報をご確認ください。
問い合わせ先は、杉並区の産業振興センター 就労・経営支援係です。
電話番号は03-5347-9077または03-5347-9182とされています。
最新の情報は、杉並区公式ページ(創業スタートアップ助成事業)でご確認ください。
よくある質問
ここでは、問い合わせの多そうな点を、Q&A形式で整理します。
公式ページに記載がない点は、その旨を明記しています。
Q1. 家賃助成とHP作成助成は、両方申請できますか。
公式ページでは、申請できるのは事業所家賃助成またはホームページ等作成助成の、いずれか一方のみとされています。
両方を同時に申請することはできません。
Q2. 自宅を事務所にしている場合は対象ですか。
家賃助成は、住居と兼用する物件が対象外です。
自宅兼事務所の場合、家賃助成は使えません。
HP作成助成であれば、条件を満たせば検討できます。
Q3. コワーキングスペースの利用料は対象ですか。
他の人と空間や設備を共用する形態は、家賃助成の対象になりません。
シェアオフィスも同じ扱いです。
Q4. 助成金はいつ受け取れますか。
支払いの時期や手順は、公式ページの本文には記載がなく、公式情報では確認できません。
募集要項や窓口でご確認ください。
Q5. 第2回で不採択になった場合、再申請できますか。
再申請の扱いについても、公式情報では確認できません。
気になる場合は、申請前に窓口へ相談してください。
Q6. 必要書類は何ですか。
必要書類は、公式ページの本文には記載がありません。
募集要項で確認するか、区の窓口へお問い合わせください。
どのような創業者に向いているか
この助成事業が合いやすいのは、次のような方です。
- 区内で事務所を新規に借り、これから家賃を払う方
- 自宅を拠点にしつつ、集客用のホームページを作る方
- 創業からまだ6か月以内で、初期費用を抑えたい方
- チェーン店やフランチャイズ店ではなく、独立した形で開業する方
反対に、すでに創業から半年を過ぎている方や、区外に主たる事業所がある方は、条件から外れます。
まずは基準日と事業所の所在地を確認することが、第一歩です。
なお、ここで挙げた例はあくまで目安です。
実際に対象になるかは、公式ページと募集要項で確認してください。


