【荒川区】製造業の設備投資を補助!製造業等企業価値向上支援事業補助金の対象と補助額

荒川区

荒川区の「製造業等企業価値向上支援事業補助金」は、区内の製造業などの中小企業が設備を導入する費用の一部を、区が支援する制度です。

機械や装置の更新、販売サイトの構築、停電に備える蓄電池など、会社の生産性や安全性を高める投資が対象になります。

荒川区内で長く事業を続けてきた製造業の経営者にとって、設備投資の負担を考えるときの選択肢になり得ます。

この記事では、補助額、対象になる設備、申請の流れ、注意点を順に整理します。

なお、補助金には審査と予算の上限があります。

申請すれば必ず受けられるわけではない点を、あらかじめご承知ください。

補助額は通常と賃上げ要件ありで変わる

まず気になる補助率と限度額です。

公式ページでは、次のように示されています。

区分 補助率 限度額
通常 2分の1 100万円
賃上げ要件を満たす場合 3分の2 200万円

たとえば、税抜300万円の設備を導入する場合を考えます。

通常なら補助率は2分の1なので、計算上は150万円ですが、限度額が100万円のため、補助額の上限は100万円です。

賃上げ要件を満たす場合は、3分の2で200万円となります。

ただし、これは計算上の目安です。

実際の補助額は審査を経て決まります。

また、公式ページには限度額が300万円になる特例も記載されています。

経営革新計画の承認、エコアクション21やISO14000シリーズの認証、東京都中小企業振興公社のBCP実践促進助成金の交付決定などが条件です。

特例には「認証に沿った設備を導入する」といった追加の条件があります。

該当しそうな方は、公式ページで条件を確認してください。

この記事では、多くの事業者に関係する通常と賃上げ要件ありの2つを中心に説明します。

賃上げ要件の中身

補助率3分の2・限度額200万円となるのは、賃上げに関する要件を満たした場合です。

公式ページでは、次の2点を満たすこととされています。

  • 申請月の前月から遡る12か月間の給与が、さらに遡る12か月間と比べて2%以上増えていること
  • 申請月の前月時点で、地域別最低賃金に30円を足した額以上を達成していること

「年2%以上の賃上げ」と聞くと、従業員全員の給与を一律に上げる必要があるのかと思うかもしれません。

しかし、細かな算定の方法は公式の募集要項で確認する必要があります。

この記事では、算定方法の詳細は書かれていません。

賃上げ要件を使うかどうかは、自社の給与の実績を見て判断することになります。

賃金台帳で過去24か月分を確認し、2%以上の増加が見込めるかを、申請前に整理しておくと安心です。

対象となる事業者の条件

対象になるのは、中小企業基本法に定める「製造業等」の中小企業者です。

そのうえで、公式ページには次のような条件が挙げられています。

  • 区内に本社を有することとなった日から数えて、1年以上区内で継続して事業を営んでいる
  • 大企業が経営を支配していない
  • 税務申告が完了しており、税の滞納がない
  • 暴力団排除条例に抵触しない
  • 風俗営業ではない

「製造業等」の具体的な範囲は、公式ページの記載だけでは確認できませんでした。

自社が該当するか迷う場合は、荒川区の経営支援課に問い合わせるのが確実です。

特に見落としやすいのが、本社が区内に移ってから1年以上たっているかどうかです。

最近、荒川区内へ本社を移した事業者は、日付を数えて確認してください。

設備の区分ごとに最低金額が決まっている

補助の対象は、設備の種類ごとに区分されています。

どの区分にも、税抜での最低金額が決まっています。

区分 対象経費の例 最低金額(税抜)
生産性向上設備投資 製造装置・機械 20万円
DX推進 販売サイトの構築 5万円
BCP実践設備 自家発電装置・蓄電池 10万円
ダイバーシティ経営 トイレ・更衣室の改善 20万円
職場安全設備 防護柵・滑り止め材 20万円

DX推進だけは5万円からと、ほかより低く設定されています。

小さな投資から検討しやすい区分です。

荒川区の製造業が設備投資で補助金を活用するイメージ

一方、対象外になる経費もあります。

たとえば生産性向上の区分では、複写機、事務用の机・椅子、パソコン、営業車などが対象外です。

区分ごとに対象外の経費が決まっているため、購入予定の品が対象かどうかは、見積もりを取る前に確認しておきましょう。

専門家のアドバイスが必須になる理由

この補助金の特徴は、申請の前に専門家のアドバイスを受ける必要があることです。

公式ページによると、設備投資の内容を審査し、その実効性を高めるための仕組みとされています。

つまり、「機械を買いたいから補助金を申請する」という流れではなく、「その投資が会社の成長につながるか」を専門家と一緒に確認する流れになります。

投資の目的や効果を言葉にする作業は、補助金の有無にかかわらず、経営判断に役立つはずです。

書類の面でも、専門家派遣の申請書が必要な書類として挙げられています。

アドバイスを受けるまでに一定の時間がかかる可能性があるため、締め切り間際に動くのは避けたほうが安全です。

アドバイスの回数や費用の負担については、確認した公式ページには明記がありません。

「公式情報では確認できません」ので、利用を考える際は経営支援課に確認してください。

交付決定の前に購入してはいけない

もう一つ、特に注意したいのが購入のタイミングです。

公式ページには、交付決定通知を受け取ってから設備を購入・設置するよう、はっきり書かれています。

すでに設置が終わった設備は、原則として対象外です。

BCP実践設備には例外の扱いがありますが、まずは「先に買わない」を基本にしてください。

よくある失敗が、「見積もりが取れたから、そのまま発注した」というケースです。

納期が長い機械ほど、焦って先に発注したくなります。

しかし、補助金の通知が届く前の発注は、補助の対象外になるおそれがあります。

納期が長い設備を検討している場合は、発注可能になる時期から逆算し、年度内に設置と支払いが終わるかを確認しておきましょう。

申請の流れとスケジュール

申請の受付は、毎月1日から15日までです。

15日が閉庁日の場合は、翌開庁日となります。

申請書提出の最終期限は令和9年2月15日です。

ただし、予算額に達した時点で受付は終了します。

大まかな流れは次のとおりです。

  1. 専門家のアドバイスを受ける
  2. 補助金交付申請書、事業計画書などを提出する
  3. 交付決定の通知を受け取る
  4. 設備を購入・設置し、代金を支払う
  5. 令和9年3月31日までに実績報告書を提出する

設備の設置と支払いの完了期限も、令和9年3月31日です。

最終期限の2月15日に申請しても、設置と支払いを3月末までに終えなければなりません。

実際には、もっと早い申請が現実的です。

必要書類には、補助金交付申請書、事業計画書、収支予算書、決算書などの税務書類、登記事項証明書(個人事業主は開業届)、見積書、納税証明書などがあります。

補助対象経費が40万円以上の場合は、2社以上の見積書の写しも必要です。

窓口は、荒川区役所本庁舎6階の経営支援課です。

どんな事業者に向いているか

この補助金は、次のような事業者が検討しやすいと考えられます。

  • 老朽化した機械を更新し、生産性を上げたい製造業
  • 自社の販売サイトを立ち上げ、販路を広げたい事業者
  • 停電や災害に備えて、蓄電池などを導入したい工場
  • 賃上げを予定しており、補助率の高い区分を使いたい事業者

反対に、すでに設備を購入してしまった場合や、本社の移転から1年未満の場合は、対象外になる可能性があります。

なお、制度の内容や受付状況は変わることがあります。

申請を考えるときは、必ず最新の情報を確認してください。

公式情報の確認先

補助額や対象経費、申請書類の細かな条件は、公式ページと募集要項に必ず目を通してください。

受付状況や予算の残りも、公式ページで案内されます。

この記事の内容は、2026年10月時点で確認した公式ページに基づいています。

申請前には、最新の公式情報と公募要領を確認しましょう。

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