海外で自社の商品やブランドに似せた模倣品が出回っている。
そんな被害に直面した中小企業を対象に、調査や権利行使にかかった費用の一部を補助する制度が「中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外侵害対策支援事業)」の模倣品対策支援事業です。
特許庁の事業で、申請の受付はJETROの知的財産課が担当しています。
公式情報によると、応募の受付期限は2026年10月30日(金)17時00分厳守で、予算がなくなり次第終了とされています。
記事公開時点(2026年10月5日)で締切まで1か月を切っているため、検討している方は早めに公式情報を確認してください。
2026年10月30日が応募期限、予算次第で早期終了も
まず押さえておきたいのがスケジュールです。
公式ページには、応募受付期限が2026年10月30日(金)17時00分厳守と明記されています。
あわせて「予算がなくなり次第終了」との記載もあります。
| 項目 | 公式情報での記載 |
|---|---|
| 応募受付期限 | 2026年10月30日(金)17時00分厳守 |
| 終了条件 | 予算がなくなり次第終了 |
| 申請方法 | 申請書と添付書類をメールで送信 |
| 問い合わせ先 | JETRO知的財産課 |
申請書の様式は、サポート型が「様式第1」、セルフ型が「様式第3」と案内されています。
期限に1分でも遅れると受け付けてもらえない可能性があるため、余裕を持った準備が欠かせません。
見積書や現地代理人とのやり取りなど、書類をそろえるのに時間がかかる場面もあります。
どんな被害に使える制度か
この制度が想定しているのは、海外で産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)の侵害を受けている、あるいは模倣品・海賊版が出回っているケースです。
公式情報では、模倣品や海賊版の製造元・流通経路の特定調査を実施する企業を支援する、と説明されています。
たとえば、海外のECサイトで自社製品そっくりの商品が売られている場合や、海外の展示会で類似品が見つかった場合などが、制度の趣旨に近い状況といえるでしょう。
ただし、個別のケースが補助対象になるかどうかは、公式の交付要綱・実施要領で確認する必要があります。
なお、公式ページが確認する条件として示しているのは「特許権、実用新案権、意匠権、商標権を保持しているか」という点です。
権利を持っていない商品名やブランドについて、そのまま対象になるかは公式情報では確認できませんでした。
対象になる事業者
対象は、次のいずれかに当てはまる事業者です。
- 中小企業支援法に基づく中小企業の要件を満たす法人
- 中小企業が3分の2以上を占めるグループ
- 地域団体商標に関わる係争に限り、商工会議所・商工会・NPO法人等も対象
個人事業主が対象に含まれるかどうかについては、今回確認した公式ページの範囲では明記が見当たりませんでした。
該当しそうな方は、JETRO知的財産課に直接問い合わせると確実です。
業種の限定は確認できておらず、製造業、食品、雑貨、アパレル、サービス業など、権利を持つ商品やブランドを海外に出している事業者が検討対象になり得ます。
補助額・補助率と対象経費
公式情報によると、調査および権利行使等にかかった経費の3分の2を補助し、上限は400万円とされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 2/3 |
| 上限額 | 400万円 |
| 対象 | 侵害調査・権利行使等にかかる経費 |
例として、対象経費が600万円かかった場合、補助率2/3を単純に当てはめると400万円となり、ちょうど上限額です。
これはあくまで計算上の目安で、実際に補助対象と認められる経費の範囲や金額は審査と実績報告を経て決まります。

補助の対象になる主な取り組み
公式ページには、補助対象経費として次のような内容が挙げられています。
- 侵害調査(模倣品の製造元・流通経路の把握)
- 警告文の作成
- 行政摘発・取り締まり
- 税関登録
- ウェブサイト等への削除申請
- 上記にかかる現地代理人の費用
調査だけで終わらず、実際に権利を行使する段階の費用まで視野に入っている点が特徴です。
一方で、どの費用がどこまで対象になるかは、交付要綱や実施要領に細かく定められています。
見積もりを取る前に、対象になる費目かを確認しておくと安心です。
補助対象となる期間(いつから発生した費用が対象か)は、今回確認した公式ページには明記がありませんでした。
契約や発注のタイミングによっては対象外になる場合もあるため、費用を発生させる前に確認してください。
サポート型とセルフ型、どちらを選ぶか
公式ページでは、この事業が2つの方式に分かれています。
- セルフ型:間接補助金を交付する方式で行う事業
- サポート型:それ以外の方式で実施する事業
申請者が選択できるとされていますが、2つの違いの詳しい内容は今回確認した公式ページでは分かりませんでした。
申請書の様式も異なる(サポート型は様式第1、セルフ型は様式第3)ため、どちらが自社の状況に合うかは、実施要領を読むかJETROへ相談して決めるのがよいでしょう。
申請までの流れと準備のポイント
公式情報では、交付要綱・実施要領を確認し、申請書と添付書類をメールで送信する、と案内されています。
- 交付要綱・実施要領を読み、対象になるか確認する
- サポート型かセルフ型かを決める
- 申請書(様式第1または様式第3)と添付書類を準備する
- 2026年10月30日(金)17時までにメールで送信する
- 審査を経て、交付が決まった場合に事業を進める
添付書類の具体的な内容は、公式の実施要領で確認してください。
締切まで時間が限られているので、不明点は早めにJETRO知的財産課(SHINGAI@jetro.go.jp)に問い合わせるのが現実的です。
似た名前の制度との違いに注意
特許庁・JETROの海外関連の補助には、似た名前の事業がいくつかあります。
たとえば、海外で特許や商標を取得するための費用を補助する外国出願補助金は、「権利を取る」ための制度です。
今回の模倣品対策支援事業は、すでに権利を持っていて「侵害されたときに守る」ための制度で、目的が異なります。
また、JETROの同じ公募ページには、海外で産業財産権に係る係争に巻き込まれた中小企業等を対象にした防衛型侵害対策支援事業も掲載されています。
こちらは補助率2/3、上限500万円とされていますが、対象となる状況も別で、今回の模倣品対策支援事業とは別の制度です。
自社の状況がどちらに近いかを見極めたうえで、ご自身のケースに合うものを選んでください。
まとめ:どんな事業者が検討しやすいか
次のような事業者は、公式情報を確認してみる価値があります。
- 海外で自社製品の模倣品を見つけ、調査や対応を考えている
- 特許権・実用新案権・意匠権・商標権を保有している
- 中小企業の要件を満たしている
一方で、補助金には審査や予算の上限があり、申請すれば採択されるとは限りません。
また、締切が2026年10月30日(金)17時と近い点、予算がなくなり次第終了する点から、早めの確認と準備が大切です。
制度の最新の内容や対象要件、申請書類は、必ず公式情報・実施要領でご確認ください。

