NEDO「国際共同研究開発」とは?海外企業との共同研究に最大1億円・補助率2/3以内(2026年度・10月7日受付開始予定)

国(全国対応)の補助金

「ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発」は、日本の未上場の中小企業が、海外の企業と組んで先端技術の研究開発を進めるときに、費用の一部が補助される制度です。

実施するのはNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)で、量子、AI、ロボティクス、半導体などの分野が想定されています。

この記事は、設立から日が浅い技術系の企業で、海外パートナーとの共同開発を検討している方に関係します。

補助の上限は1件あたり1億円、補助率は補助対象費用の3分の2以内です。

2026年10月5日時点では公募開始前で、公式ページでは受付開始が2026年10月7日(水)と案内されています。

この制度のポイントを先に整理

まず、公式ページで確認できる主な内容を表にまとめます。

項目 内容
実施主体 NEDO(スタートアップ支援部 国際コファンドチーム)
対象者 日本に登記された未上場の中小企業
企業の年数要件 原則として設立10年以内、またはVC等からの初回資金調達から5年以内
補助率 補助対象費用の3分の2以内
上限額 1億円/件
事業期間 交付決定通知書に記載の開始日から、原則2〜3年
受付期間 2026年10月7日(水)〜2027年1月20日(水)
申請方法 Jグランツでの応募受付を予定

制度の枠組みは「Eureka Globalstars」というスキームを使った多国間の共同公募です。

日本側の企業はNEDOに、相手国側の企業は各国の支援機関にそれぞれ申請する形になるため、一般的な国内向け補助金とは進め方が少し異なります。

対象になるのはどんな企業か

対象は、日本国内に登記された未上場の中小企業です。

加えて、次のどちらかの年数要件が示されています。

  • 原則として、設立から10年以内
  • ベンチャーキャピタル等から初めて資金調達を行ってから5年以内

いわゆるスタートアップ向けの制度で、個人事業主は公式ページの記載からは対象かどうか読み取れません。

個人事業主の方は、公募要領が公開されたあとに対象者の定義を確認する必要があります。

業種の指定は、公式ページでは確認できませんでした。

そのため、記事上は「全業種対応」としていますが、実際には後述の技術分野に当てはまる研究開発であることが前提になります。

対象となる技術分野と、対象外のもの

公式ページでは、対象の技術分野として次のような例が挙げられています。

  • 量子
  • AI
  • ロボティクス
  • 半導体
  • 電子機器
  • エネルギー・環境
  • バイオテクノロジー
  • 新素材
  • 医療機器
  • 航空宇宙 など

一方、原子力に関する技術は対象外とされています。

また、医薬品開発や再生医療製品も、原則として対象外です。

バイオ分野でも、何でも対象になるわけではない点には注意が必要です。

「設備投資」という切り口で探している方もいると思いますが、この制度の中心はあくまで研究開発です。

設備を買うこと自体が目的の補助金とは性格が異なるため、研究開発の一部として必要になる費用が対象になるかどうかは、公募要領で確認することになります。

海外企業との共同研究開発を進める技術系スタートアップのイメージ

共同研究の相手は、海外の企業です。

公式ページに掲載されている対象国は次の15か国・地域です。

  • オーストリア
  • ベルギー(フランダース地域)
  • カナダ
  • エストニア
  • フランス
  • ドイツ
  • イスラエル
  • リトアニア
  • ルクセンブルク
  • 大韓民国
  • シンガポール
  • スペイン
  • スイス
  • トルコ
  • 英国

相手国側の事業者は、その国の研究開発・イノベーション支援機関から支援を受けることが前提とされています。

各国の公募要件や補助の規模は国ごとに異なるため、日本側の条件だけを満たしても進められるとは限りません。

公式ページには、応募前に相手国側の企業を決め、提案内容を事前にすり合わせることが必須だと書かれています。

まだ共同研究の相手がいない場合は、まずその探索から始める必要がありそうです。

補助額・補助率と、相手企業との費用配分

補助率は補助対象費用の3分の2以内、上限は1件あたり1億円です。

たとえば対象費用が3,000万円の場合、単純計算で補助の上限は2,000万円以内ということになります。

あくまで計算例であり、実際に補助される金額は、審査や交付決定の内容によって決まります。

もう一つ押さえておきたいのが、相手国企業との配分です。

公式ページには、日本側と相手国側の配分が「3:7あるいは7:3以内」で適正とされています。

どちらか一方に極端に偏った計画は想定されていないと読めるため、研究計画を立てる段階から、双方の役割分担を整理しておくと進めやすくなります。

補助対象となる経費の内訳(人件費、機械装置費など)は、公式ページの記載では確認できませんでした。

公募要領の公開を待って確認してください。

申請の流れと準備しておきたいこと

申請は、Jグランツ上での受付が予定されています。

応募にはGビズIDプライム、またはメンバーのアカウントが必要です。

公式ページには、GビズIDの取得に2週間以上かかる場合があるため、事前登録を勧める旨が書かれています。

準備の流れを整理すると、次のようになります。

  1. GビズIDを取得しておく(未取得の場合は早めに)
  2. 共同研究の相手企業を見つけ、提案内容を調整する
  3. 相手企業が自国の支援機関に申請する準備を進める
  4. 公募要領が公開されたら、要件と提出書類を確認する
  5. Jグランツで日本側の応募を行う

提出書類、審査の方法、採択後の流れについては、現時点の公式ページでは確認できませんでした。

公募要領は公募開始日にNEDOのウェブサイトへ掲載される予定とされています。

受付期間と、公開前に確認しておきたい点

受付期間は2026年10月7日から2027年1月20日までです。

ただし、この記事は10月5日時点の公式情報をもとにしており、受付開始前の内容です。

実際に受付が始まったか、日程や要件に変更がないかは、必ず公式ページで確認してください。

また、補助金・助成金には審査があり、予算の範囲内で運用されるため、要件を満たしていても採択されるとは限りません。

相手国側の審査結果とも関わる可能性があるため、スケジュールには余裕を持っておくと安心です。

どんな事業者に向いているか

公式ページの内容から見て、この制度の利用を検討しやすいのは、次のような事業者です。

  • すでに海外にパートナー候補がいる、または探索を進めている技術系スタートアップ
  • 量子、AI、半導体、ロボティクスなど、対象分野での研究開発を計画している企業
  • 設立10年以内、または初回の資金調達から5年以内に当てはまる企業
  • 2〜3年程度の中期的な研究開発の計画を立てられる企業

一方で、国内だけで完結する開発や、研究開発を伴わない設備更新などは、この制度の目的とは異なります。

そうした場合は、別の補助金・助成金を探す方が合っている可能性があります。

公式情報

制度の最新情報、公募要領、問い合わせ先は、NEDOの公式ページで確認できます。

申請を検討する場合は、必ず最新の公式情報と公募要領を確認してください。

問い合わせ先は、NEDOスタートアップ支援部 国際コファンドチームです(連絡先は公式ページに掲載されています)。

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