BCP(事業継続計画)を作りたいが、何から手をつけていいか分からない。
補助金の申請書類が複雑で、自力では難しいと感じる。
そんな悩みを抱える目黒区内の中小企業者を後押しする助成金があります。
目黒区が実施する「目黒区中小企業者向け専門家活用支援事業助成金」です。
税理士や中小企業診断士など専門家に依頼した費用の一部を、区が助成します。
対象は区内に本店や事業所を置く中小企業者で、個人事業主も含まれます。
どんな制度か、まず全体像をつかむ
この助成金は、目黒区産業経済部産業経済・消費生活課が実施しています。
区内の中小企業者が専門家に相談した費用の一部を助成する仕組みです。
対象になる専門家活用は、大きく3つの分野に分かれています。
- 事業計画やBCP(事業継続計画)の策定支援
- 各種補助金・給付金等の申請支援
- 知的財産の保護・活用等に関する支援(弁理士による支援)
専門知識が必要な手続きを、外部の専門家に依頼しやすくすることが目的です。
「自分だけでは難しい」と感じている経営課題を、専門家の力で前に進める制度といえます。
対象となる事業者の条件
助成の対象になるのは、中小企業基本法に定める区内中小企業者です。
ただし、いくつかの要件を満たす必要があります。
- 法人の場合:区内に本店登記があり、区内に主たる事業所を有していること
- 個人の場合:区内に事業所があり、区内に住所を有していること
- 大企業が実質的に経営へ参画していないこと
- 税金の滞納がないこと
- 過去にこの助成事業を利用していないこと
- 暴力団関係者が経営に関与していないこと
区外に本店がある場合や、過去に同じ助成を受けたことがある場合は対象外です。
申請前に、自社が要件を満たしているか一つずつ確認しておくと安心です。
対象となる専門家活用の具体例
助成対象になるのは、次の7つの専門家に依頼した費用です。
- 公認会計士
- 司法書士
- 行政書士
- 税理士
- 中小企業診断士
- 社会保険労務士
- 弁理士
依頼内容も、先ほどの3分野に沿った具体例で見てみましょう。
- BCP・事業計画の策定支援:災害や感染症など緊急事態に備えた事業継続計画の作成を、中小企業診断士等に依頼する費用
- 補助金・給付金の申請支援:各種補助金の申請書類の作成やスキーム構築を、行政書士や税理士等に依頼する費用
- 知的財産の保護・活用支援:商標や特許の出願・保護について、弁理士に相談する費用
自社の課題に合わせて、どの分野の専門家に依頼するかを検討する形です。

助成率と上限額
助成される金額は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成率 | 10分の8 |
| 上限額 | 1事業者あたり10万円 |
専門家への支払額のうち、8割相当が助成される計算です。
上限は10万円のため、実質的な自己負担を抑えながら専門家に依頼しやすくなっています。
なお1事業者につき、この助成を利用できるのは一度限りとされています。
申請期間と現在の受付状況
申請期間は「2026年4月1日から2027年1月29日まで」です。
本記事の執筆時点(2026年9月27日)で、受付中であることを公式サイトで確認しています。
ただし、予算の上限に達した場合は、期間内でも受付を締め切る可能性があります。
また受付締め切り後に書類の不備が見つかると、申請を受け付けてもらえないこともあります。
申請を検討している方は、早めに準備を始めることをおすすめします。
申請方法と必要書類
申請は、郵送での提出が案内されています。
提出先は目黒区区民センター内の産業経済・消費生活課中小企業振興係です。
主な必要書類は次のとおりです。
- 申請書
- 専門家への依頼にかかる見積書
- 履歴事項全部証明書(法人の場合)、または開業届・住民票(個人の場合)
- 納税証明書等
書類の様式や部数など、細かい要件は変更される可能性があります。
申請の直前には、必ず公式ページで最新の案内を確認してください。
申請までの流れ
大まかな流れは、次のように整理できます。
- 自社が対象要件を満たしているか確認する
- 依頼したい専門家分野(BCP・補助金申請・知的財産)を決める
- 専門家から見積書を取得する
- 申請書と必要書類をそろえて郵送で提出する
- 審査を経て、助成の可否・金額が決定される
書類に不備があると受付を断られる場合があるため、提出前の見直しが大切です。
不明点があれば、提出前に区の窓口へ問い合わせておくと安心です。
こんな事業者に向いている制度です
この助成金は、次のような目黒区内の事業者に向いています。
- BCPを作りたいが、専門知識がなく着手できずにいる事業者
- 補助金の申請書類作成を専門家に任せたい事業者
- 商標や特許など、知的財産の保護を検討している事業者
- 税金滞納がなく、区内に本店・事業所がある中小企業者
専門家への相談は費用がネックになりがちですが、この助成金を使えば負担を抑えられます。
経営課題を一人で抱え込まず、専門家の力を借りる選択肢として検討してみてください。
専門家選びと相談の進め方
専門家を探す前に、相談したい内容がどの分野に当てはまるかを整理しておきましょう。
BCP策定なら中小企業診断士、補助金申請なら行政書士や税理士、知的財産の相談なら弁理士というように、対象分野に合わせて依頼先を検討します。
既に付き合いのある専門家がいれば、まずその専門家に相談してみるのも一つの方法です。
付き合いのある専門家がいない場合は、区や東京都の中小企業支援機関、商工会議所などに紹介を依頼する方法もあります。
依頼する段階で、目黒区の助成金を利用する予定であることを専門家に伝えておくとスムーズです。
助成の対象分野に当てはまる内容かどうかも、専門家と一緒に確認しておくと安心です。
見積書取得時の注意点
必要書類の中でも、専門家から取得する見積書は特に重要な書類の一つです。
見積書には、依頼内容がBCP・事業計画の策定、補助金等の申請支援、知的財産の保護・活用のいずれかに当てはまると分かるように記載してもらいます。
依頼内容が曖昧な見積書では、審査の際に対象外と判断される可能性があるため注意が必要です。
複数の専門家に相見積もりを取る場合も、依頼内容の範囲を統一しておくと比較しやすくなります。
見積金額だけでなく、依頼内容の記載が助成要件に沿っているかもあわせて確認してください。
よくある疑問
Q. 個人事業主でも申請できますか?
はい、対象になります。
ただし区内に事業所があり、かつ区内に住所があることが要件です。
どちらか一方だけでは対象外になるため、両方を満たしているか確認してください。
Q. 専門家に依頼する内容は自由に選べますか?
対象になるのは、BCP・事業計画の策定、補助金等の申請支援、知的財産の保護・活用の3分野です。
この3分野以外の相談内容は、助成の対象外となる可能性があります。
依頼前に、自社が考えている相談内容が対象分野に当てはまるか確認しておくと安心です。
Q. 過去にこの助成金を使ったことがある場合、再度申請できますか?
過去に本事業の助成を受けている事業者は、対象外とされています。
初めて利用する事業者向けの制度と理解しておくとよいでしょう。
Q. 助成金はいつ受け取れますか?
申請から交付までの具体的なスケジュールは、公式ページでは細かく明記されていません。
審査を経て助成の可否が決まる流れのため、時間に余裕を持って申請することをおすすめします。
Q. 予算の上限に達したら、どうなりますか?
申請期間は2027年1月29日までとされていますが、予算の状況によっては期間内でも受付が締め切られる可能性があります。
利用を検討している場合は、早めの申請が安心です。
この記事のまとめ
最後に、制度の要点を振り返ります。
- 対象者:区内に本店・事業所がある中小企業者(個人事業主含む)
- 対象の専門家活用:BCP・事業計画策定、補助金等の申請支援、知的財産保護(各分野の専門家)
- 助成率・上限:助成率10分の8、1事業者上限10万円
- 申請期間:2026年4月1日〜2027年1月29日(受付中、予算上限に達し次第終了の可能性あり)
- 注意点:1事業者につき利用は一度限り。書類不備での受付不可に注意
制度の詳細・最新の申請要件は、必ず目黒区公式ページでご確認ください。


