江東区が中小企業の人手不足対策を後押し
江東区内の中小企業を対象に、人手不足の解消につながる機器の導入費用を補助する制度が実施されています。
名称は「省人化・省力化機器導入補助金」です。
対象となるのは、区内に本店や事業所を構え、一定期間事業を続けている中小企業者です。
デジタル技術を活用した機器を導入する際の費用の一部が補助されます。
人手が足りず現場が回らない、募集をかけても応募が来ないといった悩みを抱える事業者にとって、検討する価値のある制度といえるでしょう。
この記事では、対象者の条件や補助額、申請の流れ、注意すべきポイントを整理してお伝えします。
実際の申請にあたっては、必ず公式ページの最新情報もあわせてご確認ください。
対象になる事業者の条件
補助対象となるのは、次の条件をすべて満たす中小企業者です。
- 江東区内に本店または主たる事業所を有していること
- 1年以上、継続して事業を営んでいること
- 区の税金を滞納していないこと
一方で、公式情報では以下に該当する場合は対象外と明記されています。
- フランチャイズチェーンの加盟店として事業を営む場合
- 大企業の子会社など、会社法上の子会社等に該当する場合
- 風俗営業等を営んでいる場合
- 他の同種の補助金をすでに受けている場合
- 直近2年度以内にこの補助金を受給している場合
とくにフランチャイズ加盟店が対象外とされている点は、見落としやすい条件です。
チェーン展開している店舗を経営している場合は、自社がフランチャイズ契約に基づく加盟店にあたらないか、申請前に必ず確認してください。
業種そのものに制限はなく、飲食業、小売業、製造業、サービス業など幅広い業種の中小企業者が対象になり得ます。
なお「中小企業者」に該当するかどうかは、業種ごとに資本金や従業員数の基準が定められているのが一般的です。
自社が基準を満たすか判断に迷う場合は、思い込みで諦めず、担当窓口に事前に問い合わせておくと安心です。
補助対象となる経費と補助額
補助の対象は、省人化・省力化につながるデジタル技術活用機器の導入費用です。
具体的には次のような費用が含まれます。
| 費用区分 | 内容 |
|---|---|
| 購入費・賃借料 | 機器本体の購入または賃借にかかる費用 |
| 運搬費 | 機器を事業所まで運ぶ費用 |
| 設置費 | 機器を設置するための工事・作業費用 |
| 廃棄費 | 既存設備を廃棄する場合の費用 |
補助額は次のとおりです。
- 補助率:補助対象経費の3分の2
- 上限額:80万円
たとえば、対象経費が120万円かかった場合、3分の2にあたる80万円が上限額と一致するため、満額に近い補助が受けられる計算になります。
経費が60万円であれば、3分の2の40万円が補助額の目安です。
実際の交付額は審査結果によって変わるため、あくまで目安として捉えてください。
注意したいのは、補助対象になるのは交付決定を受けた後に支払った費用という点です。
交付決定前に発注・契約・支払いを済ませてしまうと、その分は対象外になる可能性があります。
導入したい機器が決まっていても、先に見積もりだけ取り、契約や発注は交付決定の通知を受けてから行うようにしましょう。
申請できる期間と募集状況
申請期間は次のとおりです。
- 令和8年8月3日から令和9年1月29日まで
ただし、公式ページには「予算の上限に達し次第、受付を終了する」との記載があります。
期間内であっても、申込みが多い場合は締め切り日を待たずに受付が終了する可能性があるということです。
導入を検討している事業者は、書類の準備を早めに進め、早い段階での申請をおすすめします。
なお、直近2年度以内にこの補助金を受給している事業者は再度の申請ができません。
過去に利用したことがある場合は、対象となる期間から外れていないか、あわせて確認しておくとよいでしょう。
申請から交付までの流れ
一般的な補助金の流れと同様、この制度も交付決定を受けてから機器を発注する必要があります。
おおまかな流れは以下のとおりです。
- 導入したい機器の情報収集・見積もり取得
- 申請書類の準備・提出
- 江東区による審査
- 交付決定の通知
- 機器の発注・購入・設置
- 実績報告書の提出
- 補助金の交付
審査には一定の期間がかかるため、機器の導入を急いでいる場合でも、交付決定の通知を待ってから発注する段取りを組んでおく必要があります。
実績報告の際には、領収書や納品書など支払いを証明する書類の提出が求められるのが一般的です。
書類の様式や必要な添付資料は年度によって更新される場合があるため、申請の直前に公式ページで最新のものを確認してください。

業種別に見る導入機器の例
省人化・省力化機器といっても、具体的にどんな機器を指すのかイメージしづらい方も多いはずです。
ここでは業種ごとの例を整理します。
| 業種 | 導入が考えられる機器の例 |
|---|---|
| 飲食業 | 券売機、セルフオーダー端末、配膳ロボット |
| 小売業 | セルフレジ、自動釣銭機、在庫管理システム |
| 製造業 | 検品装置、自動搬送機、組立補助ロボット |
| 宿泊業 | 自動チェックイン機、客室清掃ロボット |
| サービス業 | 予約管理システム、受付案内端末 |
これらはあくまで一例です。
実際に補助対象となるかどうかは機器の仕様や導入目的によって判断が分かれるため、候補となる機器が決まった段階で、担当窓口に対象範囲を確認しておくと安心です。
共通して言えるのは、人が手作業で行っていた業務をデジタル技術で代替する機器という点でしょう。
申請時に用意しておきたい書類
申請から実績報告までの間には、いくつかの書類提出が求められます。
一般的に想定される書類は以下のとおりです。
- 交付申請書などの所定様式
- 導入予定の機器がわかる見積書やカタログ
- 区内に事業所があることを確認できる書類
- 実績報告時に提出する領収書・納品書などの証憑類
様式や添付書類の詳細は年度ごとに更新されることがあります。
申請直前に公式ページで最新の様式を必ず確認し、不明な点は早めに問い合わせておきましょう。
書類に不備があると審査が滞る場合もあるため、余裕を持った準備が欠かせません。
制度を活用しやすい事業者像
この補助金は、次のような課題を抱える事業者にとって特に活用しやすい制度です。
- 採用がうまくいかず、少人数で業務を回している
- 定型的な作業に時間を取られ、本来の業務に手が回らない
- デジタル機器の導入コストがネックで設備投資をためらっている
省人化・省力化機器は、レジや受付の自動化、在庫管理のデジタル化、注文受付端末の導入など幅広い分野で普及が進んでいます。
飲食店であれば券売機やセルフオーダー端末、小売店であればセルフレジ、製造業であれば検品・搬送を補助する機器などが考えられるでしょう。
宿泊業であれば自動チェックイン機、清掃業であれば清掃ロボットなども対象になり得ます。
大がかりな設備投資でなくても、日々の業務の中で「この作業を機械に任せられたら」と感じる場面があれば、そこが導入のヒントになります。
自社の業務のどこに人手がかかっているかを洗い出したうえで、活用できる機器がないか検討してみるとよいでしょう。
申請前に確認しておきたいこと
補助金は審査を経て交付が決まる制度であり、申請すれば必ず受け取れるものではありません。
フランチャイズ加盟店など対象外の条件に該当していないか、交付決定前に発注していないかなど、基本的な条件を事前にしっかり確認しておくことが大切です。
また、申請期間中であっても予算上限に達すると受付が終了するため、制度の利用を考えている場合は早めに情報収集を始めることをおすすめします。
導入したい機器のイメージが固まったら、まずは公式ページで最新の公募要領を確認し、不明点があれば担当窓口に問い合わせるとよいでしょう。
最新の公募要領や申請様式、審査基準などの詳細は、必ず公式ページでご確認ください。
申請にあたっては、上記ページに掲載されている最新の情報・公募要領を確認したうえで手続きを進めてください。


